はじめに
こんにちは、トビです。
こんかい紹介するのは、みかみてれん先生著、イラストは竹嶋えく先生の「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)」1巻です。タイトルが長い。略称は「わたなれ」です。
現在既刊5巻でコミカライズもされています。こちらはむっしゅ先生がかかれています。
どっちも読んでいますがどっちも面白いです。丁寧に書かれている小説もいいですし、キャラクターの絵に勢いがあるコミックも味があります。どっちを読んでも楽しめると思います。
公式サイトにて作品紹介のPVもありますのでこちらもぜひ見てみてください。
引用元:【大橋彩香×田所あずさ】『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(ムリじゃなかった!?)』4巻発売記念スペシャルPV
おすすめポイント
- 顔がいい大塚真唯グループの面々(れな子含む)
- スパダリすぎる王塚真唯
- いざという時の行動力が強いれな子
作品名 | わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(ムリじゃなかった!?) |
著 | みかみてれん |
画 | 竹嶋えく |
定価 | 737円(税込) |
出版 | ダッシュエックス文庫 |
あらすじ
ぼっちには戻らない!勝ち取るんだ、最高の学園生活を!
ぼっちな中学時代を捨て、高校デビューしたわたし・甘織れな子。
でも、根が陰キャだから憧れの陽キャ生活に馴染めず、窒息寸前!そんなとき、我が校のスーパースター・王塚真唯とひょんなことからお互いの悩みを共有してヒミツの友達に。真唯がいれば毎日がんばれそう―と思ったはずが!
「君に、恋をしてしまったんだ」
「待って!友達どこいった?」
恋人なんて不安定な関係、ムリ!わたしは最高の友達を作って高校生活を楽しみたいの!でも真唯も恋心を諦めきれないようで―。
「恋人と親友のどちらが私たちにふさわしいか、勝負で決めよう」
こうして、ふたりの在り方を懸けたノンストップ・ラブコメディが幕を開けたのだった!
「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(ムリじゃなかった!?)1」 あらすじより引用)
感想
親友?恋人?どっちがいい?
ボッチで陰キャだった主人公甘織れな子(れな子)は中学時代の自分から卒業し、入学式でスパダリ(当時はまだ呼ばれてない)こと王塚真唯に話しかけたことにより、真唯のグループに所属することができた。
この真唯のグループの他のメンバーには理想の女の子(れな子談)の「瀬名紫陽花」文系美人の「琴紗月」妹系美少女の「小柳香穂」がいる5人グループとなっています。
(このメンバーとの話もありますが、今回の感想では省略します。)
スクールカースト上位のグループに入り、高校デビューは大成功した…と思われましたが、2ヶ月で限界を迎えていました。
人と話をしていて疲れるのすごくわかる…。私も人とと話すの苦手で、変なこと言わないようにしながら会話についていって、家に帰って「なんであんなこと言ったんだろ」と後悔するタイプなので人との会話で「マジックポイント切れ」になるという表現が心に刺さりました。
限界を迎え屋上で一人佇んでいたところ、真唯が突然屋上にやってきました。真唯と屋上から落ち(比喩ではない)、お互いの胸の内を共有したことにより、秘密を共有した。本当の友達となりました。
真唯と友達となり、これから楽しくなると思っていたれな子。
その翌日、件の屋上にて真唯から告白を受けます。
「すまない。どうやら私は、君をひとりの女性として好きになってしまったようだ」
「は?」
(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)
いやまあ、昨日の今日で告白されたらそうなりますよね。
放課後、告白から逃げていたれな子は真唯に捕まり、告白の返事を迫られます。
れな子はどうして昨日の今日で告白にするまでになったのかを真唯に尋ねます。
真唯は昨日、れな子が自分の弱さを受け入れてくれたことから、一人の異性としてれな子を意識しだしたと話します。
れな子は恋人よりも友達、なんならずっと一緒にいられる親友が欲しいと考えています。
どちらもお互いの主張を譲りません。そこで真唯は折衷案を提案します。
『ある日は親友、ある日は恋人。そうやって交互に試してみようじゃないかー』
『その上で、恋人と親友のどちらが私たちにふさわしいか、勝負で決めよう』
(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)
ということでした。
お互いにお互いの関係の良さを伝えていき、1ヶ月後にどっちの関係が良いかを決めるというものです。
れな子は真唯と親友になるためにこの戦いに勝つ決意をします。
ちなみに、髪を結んでいる状態では友達、髪を下ろしていたら恋人というルールです。
その戦いが始まって3日間は恋人の状態でした。真唯さんずるくないですかね…。
真唯は本気でれな子の事が本気好きなのでグイグイ攻めてきて、その勢いにれな子は基本攻められっぱなしです。。
『なんでも自分の思い通りになると思ったら大間違い』『なんでも自分の思い通りになってきた』
(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)
は強すぎる。さすが王塚真唯。
カフェでお茶をするから豪華なホテルのプール付きのカフェに誘うのはもうレベルが違いますね。とどめに別れ際に鼻頭にキスをする。攻める攻める。
れな子はその強力な攻撃に屈指そうになりながらも、親友モードにしてきた真唯を自分の部屋に誘います。いやそれ親友とやることでしょうか。
このときの真唯は緊張しており、れな子がリードを保っていました。まあ好きな人の部屋に入ったら緊張しますよね。親友云々は関係ないんじゃないかと思います。
2人はれな子の趣味のゲームを遊びます。れな子は友達とゲームで遊ぶことができて嬉しく感じます。たしかにFPSは2人いないとできないですしね。
真唯も初めてながら徐々にうまくなっていき、れな子と楽しみます。このときにはすでに恋人として着た時どうするのかを考えていたのでしょう。
その翌週、また真唯がれな子の家に遊びに行きます。
しかし、その髪型はストレート。つまり「恋人」モードです。しかも1度経験したことは緊張しないと前回の殊勝な態度が嘘のようでした。真唯さんが強すぎる。
そして前回したゲームの対戦をして、買ったほうが相手になんでも一つお願いをするというゲームを提案します。
れな子は今までゲームをしたことがなかった真唯に負けるはずがないと思い、その条件を受け入れます。
しかし、結果はれな子敗北。
真唯はれな子の家に遊びに行く前の土、日の2日間でれな子を倒せるまでに腕を上げてきました。一点突破の練習だったとしてもその努力量とセンスは本当に大塚真唯です。
ゲームに勝ったお願いとして真唯は『れな子をギュッとしたい』(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)と書かれた紙を出します。なんでそんな物書いてきてんすかね。
そのあと要望通りギュッとされたれな子ですが、この時改めて真唯にこう言います。
『…真唯ってもしかして…本当にわたしのこと、好きだったり、するの?』
(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)
さすがの真唯もこの言葉には衝撃を受けます。まあ、だいぶアピールしてきてからのこれなので驚きますよね。これはれな子が悪いです。
真唯とのデート(お出かけ)
ある日のこと、れな子は真唯と改めてお互いの意見のすり合わせをします。
お互いの望んでいる関係はどういったことをしたいものなのかの確認です。
真唯はそこで、はっきりと伝えます。
『好きな子には触れたい。肉体的な接触を含めた関係が、私にとっての恋人だ。』
(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)
好きだからこそ、ずっと触れていたいというのはそのとおりだと思います。
まあ私は恋とかしたことないので伝聞のように薄っぺらい感想になっていましますが…ごめん。真唯さん
にしても意見のすり合わせとして書いた内容があまりに肉食的すぎるのは笑いました。いやそんな関係になりたいからってがっつき過ぎではないでしょうか。
それに対してれな子は親友としてしたいことを改めて強調するために週末に出かける予定を立てます。実質デートですね。(あくまでれな子は親友との遊びと強調していますが。)
当日はれな子が立てた(デート)プランに従ってお互い楽しく過ごします。
しかし、天気が急変し、体が濡れてしまったことからホテルに入ることになります。そして服を乾かす間一緒に風呂にはいることになります。どうしてこうなった。
風呂で改めて真唯の身の上話を聞くことになったれな子。その中でれな子は真唯に「真唯もたいへんだね」と言います。
真唯は母親を含めた他人に対してその期待に答えていることから、本当の自分を見てほしいと思っています。
そんな中れな子が言った真唯に対しての言葉。追い詰められたときのれな子さんのワードチョイスがクリティカルすぎる。
さらに続けてれな子は「理想の友達(親友)像」を話します。この人だけは自分のことをわかってくれる。自分のことを理解してくれている。そんな人のことを友達とれな子は考えていました。
それは真唯にとっての恋人と同じものでした。
確かに、れな子の理想を聞くと友達としては重くないかなとは感じました。親友だったとしてもそこまで深くはなれないのかなとも感じます。そう考えるとそれよりも深い関係を求めているとも取れます。それが真唯にとっての「恋人」と同じものだったのだと思いました。
このことがきっかけで、同じ目標に向かっていることがわかったことから、さらにれな子を好きになった真唯はれな子とディープキスをします。肉食がすぎる。
れな子は今回のお出かけがすべてこのキスに集約したものになってしまったと思いました。まあ、今回は仕方ない感じもしましたが。
この時点でれな子も同じ目標に向かっていることがわかってから真唯に落ちているんじゃないかと思いました。れな子は絶対に認めないでしょうが。
浮気と大喧嘩
ファーストキス事件の後日、一週間仕事でフランスに行くことになった真唯。その別れ際もれな子にキスをしようと攻めよります。
真唯もれな子もキスして以来、お互いのことを更に意識するようになっていました。
初めてのキスがディープキスでしたし、仕方のないことだと思います。
さすがに学校だったことから(れな子の抵抗が弱ければ多分していたと思いますが)キスまではせずに抱きしめるのみで済ませ、真唯は仕事に行きます。
真唯がいなくなったことで、ゆっくり過ごしていたれな子でしたが、他の真唯のグループのメンバーともあまり話さなくなったことにより、ボッチになるかもという恐怖が出てきます。メンタルが弱すぎる。
そこで勇気を出して真唯グループの天使こと紫陽花を遊びに誘います。断られるかもと考えていましたが予想に反し、紫陽花はれな子の誘いに即OKを出します。
こうしてれな子は紫陽花と放課後に遊びに出かけます。この時れな子はこれは浮気ではないと自分でツッコミを入れています。その思考に至る時点で真唯をめっちゃ意識してるんすよね。
紫陽花と放課後に買い物に行っている最中にひょんなこと、からお互いゲームをするということを知ります。れな子はガチ勢ですが。そのつながりから、れな子の家で一緒にゲームをする約束をします。
そんな中ですが、真唯とも連絡を取り合っています。おそらく9:1ぐらいの割合で真唯から連絡取っていると思いますね。
そんな中、真唯はふと弱音を吐きます。れな子はその漏れ出たものを拾って真唯の話を聞きます。親友だからといっても『遠い空の下で寂しそうにしてる友達の言葉、聞き流せないよ』(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)って言って話を聞くのはイケメンすぎませんかね。
真唯から、今自分がしていることは「替えのきくもの」と考えています。自分でなくても大丈夫ではないかということに思い悩んでいました。誰かのための自分を演じているという前の言葉からも、「自分」というものの価値に疑問を感じているのかと思いました。
そんな中、れな子は『真唯の代わりはそういないよね』(『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった⁉)1巻』より引用)とはっきり伝えています。すぐに「あんな強引に迫ってくるような女が、そう何人もいてたまるかっての」とごまかしていますが、真唯にとっては「自分」をみて肯定するこの言葉は本当に救われたと思います。
相手の悩みを聞くときや本当に大事な場面では絶対に間違ったことは言わないれな子。それは惚れますね。
その直後にれな子が紫陽花と家で遊ぶことを話すと「浮気か⁉」と怒ります。完全に嫉妬です。割りと束縛癖ありませんかね真唯様。
そして紫陽花が家にくる当日、事件が起きます。
紫陽花とゲームで遊んでいると、仕事が早く終わった真唯がれな子の家に直撃してきました。行動力の塊ですね。
その流れで真唯とれな子の妹を加えた4人で遊ぶことになったれな子。4人で遊んでいるときは夢中で遊んでいましたが、紫陽花と妹がいなくなった瞬間、真唯が襲いかかってきます。実際は抱きついてきただけですが実態は同じでしょう。
最初はまだれな子を弄るぐらいだった真唯(それもなかなかですが)でしたが、れな子の下着を見た瞬間、なにかの糸が切れたかのようにれな子を抱こうとします。れな子は一瞬流されそうになりますが、本気で嫌がります。
そんな中れな子の妹がその状況を目撃してしまいます。さすが冷静になった真唯ですがれな子は怒りからつい手が出てしまい、そのまま喧嘩別れとなってしまいます。
さすがに今回の真唯はやりすぎたかなと思いましたね。それまで離れていたことと、電話で改めてれな子のことが好きになったこと、紫陽花への嫉妬心が入っていたとはいえ、気持ちを前面に出し過ぎていました。
真唯にビンタをしてしまったれな子は喧嘩別れになったことを気にしていました。無理やりされたことだったとしても、もっと自分が抵抗していればなどと考えていました。
こういったことがれな子の優しさであり、いいところなんだと思います。だからこそ、真唯から好かれたのでしょう。この後に(本心では気になっているかも知れないとはいえ)「友達になる」と言っているのは強いなと思います。
思いを告白するれな子
翌日、真唯に謝ろうとするれな子でしたが、その日真唯は学校に来ていませんでした。
真唯の様子が気になる中、グループの一人の紗月から屋上に呼び出されます。圧が強い。
屋上に呼び出されたれな子は紗月から真唯の状況について聞かされます。真唯から全部聞かされた(間違いではない)紗月はれな子を問い詰めます。そこでれな子は真唯が自分を抱いてくれる相手を探していることを知ります。さすがは王塚真唯。考えることのスケールが違う。
真唯の考えていることを知ったれな子は真唯を止めるために途中で集めた情報をもとに以前真唯と一緒に行ったホテルにいきます。
ちなみにそこで行われようとしていたのは『王塚真唯・恋人募集パーティー』。傷心の気持ちでやるようなものじゃない気がするのですが。
そこで真唯を見つけたれな子はパーティーを中止にするように言います。しかし、れな子を傷つけたことを後悔している真唯は話を聞きません。
自分を嫌ってしまったと思っている真唯にれな子は初めて自分からキスをします。そして自分の本心である、真唯を恋愛対象が恋愛対象であることを告白します。
恋人と親友として過ごしてきた6月の出来事を振り返り、真唯のことを意識していたことを告白し、その気持ちを真唯にすべてぶつけるかのように一緒にプールに入り、キスをします。
そのれな子の行動に沈んでいた真唯もいつもの調子を取り戻し、改めて残った期間で恋人と親友のどちらの関係がいいかを勝負することにします。
もうここまで来たら早く付き合っちゃいなよ状態な気がするのですがそこがれな子めんどくさいこだわりがあります。でもその人にとっての最適解をだすの強すぎる。
ちなみにこの恋人募集パーティーですが、真唯が中止を宣言し、ライブを行うことで円満に終わりました。なんでそうなる。
そんなこんなでこの場は収まり、残りの期間で勝負行い、関係を決めることになります。
この結末はぜひ原作を読んでもらえばなと思います。個人的な感想は「れな子が悪い」です。
おわりに
改めまして、「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(ムリじゃなかった!?)」の感想でした。王塚真唯が強すぎる。
ちなみに1巻時点でフラグが大量に立っています。だいたいれな子が悪い。
今回あまり紹介しなかったメンバーが2巻以降続くのですが、こちらも面白いので読んでみてください。私もできる限りここに書いていきたいです。
それではまた次の作品で。
あとがき
書きたいこと書きすぎてまとまりが無くなってしまいました…申し訳ございません。
だいぶ端折って書いたつもりなんですけどうまくまとまりませんでしたね。そのあたり、わかりやすく書くのが今後の課題でしょうか。
ライトノベルだと情報量が多いので、まとめ方に工夫が必要ですね。なんだか言い訳がましい。
書くにあたって改めて1巻の挿絵を改めて見てみて最新刊と皆さん表情が違いすぎませんかね。紗月さんと紫陽花さんがれな子にむける表情がだいぶ変化しています。
改めて読むとキャラクターの関係性の変化や挿絵の表情の違いを改めて感じることができて面白いですね。
最新刊以外の感想も上げていこうと改めて感じました。
筆が遅くてすみませんが今後とも頑張ります。
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