はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、アンソロジー作品の「隣の席が好きな人だった 学生百合アンソロジー」です。
表紙は『限界OLさんは悪役令嬢さまに仕えたい』(ヤングチャンピオン・コミックス)のネコ太郎先生です。
ええ、この表紙に惹かれて買いましたとも。
アンソロジーコミックは短編だからこそ、きれいにまとまっていて読みやすい反面、「続きが読みたい」という感情に襲われます。
全8編からなっているので、8つの作品を1冊で楽しめるような感じです。
こう聞くとすごくお得に感じます。
こういうアンソロジーは色んな先生を作品を読むことができるので、新しく開拓したい人とかはすごくオススメだと思います。
今回は、私が特に印象に残った4編について、その感想をできる限りネタバレなしで書きたいと思います。
好きな先生や気になっている先生がいたら、読んでみたらいかがでしょうか。
作品名 | 隣の席が好きな人だった 学生百合アンソロジー |
作者 | ネコ太郎 樫風 深海紺 毒田ペパ子 甘崎水菓 とこのま 結川カズノ 宮原都 |
発売日 | 2023年7月31日 |
定価 | 1,100円(税込) |
発行 | 株式会社講談社(講談社、一迅社) |
作品感想
※紹介する順番については作品の登場順(裏表紙の名前順)となっています。
ネコ太郎先生作品紹介
最初に紹介するのは、ネコ太郎先生です。
タイトルは『隣の席のかわいい子』。表紙のイラストの話になります。
ページ数的には8ページと他の作品と比べると少ないですが、他に負けないくらい可愛いの破壊力が高いです。
一軍女子の高峰さんと自称・地味陰キャの「私」が隣の席になった話です。
アンソロジーのタイトルの通りストレート。
主人公こと「私」がほぼ半泣き状態なんですけど、とりあえず全部可愛い(語彙力)
それで地味陰キャは無理じゃないですかね?
高峰さんも顔が良すぎる。これは惚れる。
他の作品も全て良かったですが、個人的にこの短編を読めただけでもこのアンソロジーを買ったかいがあったと思いました。
贔屓しすぎでしょうかね…
そんなネコ太郎先生、9月25日に『限界OLさんは悪役令嬢さまに仕えたい』の2巻が発売されます。(私は予約済みです。)
こちらの作品もぜひ読んでみてください。(下は1巻の感想記事です)
樫風先生作品紹介
次に紹介する作品は、樫風先生です。
『ロンリーガールに逆らえない』(百合姫コミックス)の作者です。
当ブログにて最終巻まで紹介しています。
つい最近最終巻の感想を更新したので、個人的にタイムリーです。
タイトルは『ひとことラブレター』。広瀬さんと小林さんの秘密の文通の話です。
短編ならではの、ど直球ストレートで最高でした。
告白の仕方がタイトル通りだと感じました。
それもよかったですが、初めての文通のレベルが高すぎて笑いました。
お互いよく知らない状態の文通からイラスト描くってすごすぎませんかね。
てかそのイラストもうまかったです。
そりゃ文通も楽しくなると思いました。
「ロンガル」のときから思っていましたが、樫風先生の黒髪の塗り方好きなんですよね。
ただそれを表す語彙力がない。無念すぎる。
毒田ペパ子先生作品紹介
次に紹介するのは毒田ペパ子先生です。
恥ずかしながら私、今作を買うまで存じておりませんでした。申し訳ないです。
タイトルは『ハッピーエンドのそのとなり』です。
推しのアイドルをモデルにした創作百合漫画を描く小田雪音の高校に、そのモデルのアイドル、南野美海が転校してくる話です。
すでに状況がカオスすぎる。
私が作品を読んで見た印象は、「両片想い推し活ラブコメ」でした。相変わらず自分でも書いてて謎。
2人とも変顔(ギャグ顔)が多くて笑いました。普通の顔してたらどっちも可愛いのに…
初手でどっちもやらかしていて、その時の顔がかなり印象に残りました。
短編に限らず最近、こういうお互いがお互いの「推し」という感じの作品増えてきたなと思います。
こういう系ってお互いが相手を「神」的なものと思っていて、なかなか恋愛に進まないのが多い印象です。
それを短編という短い話の中で綺麗にまとめられていて、とても良かったです。
というか純粋にこの2人の続きが見たいと思いました。
宮原都先生作品紹介
最後に紹介するのは、宮原都先生です。
先生の作品についても存じておりませんでした。まだまだ知らない先生多いなと改めて実感します。
タイトルは『隣の席はあなただけ』です。
離島の学校で一人だけだった波七々のクラスに、転校生の総山空が来たことで、クラスが2人となったことから始まる話です。
2人っきりの教室の隣同士というこのアンソロジーの最後にふさわしい内容だと思いました。
というか2人だけのクラスで、机の場所を入れ替えるということあるんでしょうか…。
気分転換とかでありそうとは思いますね。
好きじゃない関係から始まって、イベントがきっかけで好きになる、というのは王道ですがそれ故に最高ですね。
さらに、好きは好きでも「like」から「love」に変わったような感じもあって、とても良かったです。
個人的に印象に残ったのは、県道での勝負を申し込んだ直後にでたイケメンの空です。
それまでヘラヘラしたような態度が多かった直後だったので、そのギャップに惹かれました。
お互いの思いを告白するまでの流れも含めて綺麗で、短編として完成されているのを感じてとても良かったです。
おわりに
ということで今回の感想はここまでとなります。
他の先生のタイトルだけ紹介したいと思います。
- 深海紺先生『ひかりのとなり』
- 甘崎水菓先生『君との距離』
- とこのま先生『たぶん恋とかいうやつ』
- 結川カズノ先生『夕陽射す』
ここで紹介しきれませんでしたが、全部良かったです。
どうしても色んな作品が並んでいると、好みや先生を知っているかなどがあるので印象の残り方は差が出てきます。
特に印象に残った4つを紹介したのは事実ですが、優劣をつけたいわけではないことをは改めてここで言っておきます。
シチュエーションが決まっている状態で、ここまで色んなパターンができるのかと読んでてびっくりしました。
ノーマルのものから変則的なものまで、楽しく読むことができました。
これからも先生方の作品を追っていきたいと思いました。
あとがき
今回、順位とかつけないようにと気をつけていますが、4作品紹介というとそれだけで差が出ているように見えてしまいますね。
私一人で読んでいるときは順位とか特に考えてなくて、純粋に「良かった」ぐらいしか考えていないです。
ただ、こうして文字に起こすことを考えると、印象に残った作品に差があることを実感します。
それ自体は自分がどんな作品が好きか、どの先生を推していきたいか、ということがはっきりするので悪いことだとは思いません。
ただ、そこに優劣だけはつけないように気をつけています。
週刊誌みたいに人気投票をしているわけではないですしね。
「この作品よりもこれを読んで」よりも「この作品もいいけどこっちも面白い」と好きで語れることを意識していきたいです。
いい例えじゃなかったらすみません。
もっといい紹介の仕方がないか考えていきたいと思います。
それではまた次の作品で。
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