1. はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介するのは桜木蓮先生の「アネモネは熱を帯びる」1巻です。
ずっと気になっていた巻だったんですがねなかなか手が出ず買えていませんでした。
今回思い切って買ってみたら見事に刺さりましたね。もっと早く買えばよかった。
タイトルにもなっている花の「アネモネ」ですが、花言葉は「はかない恋」「恋の苦しみ」「見捨てられた」「見放された」と言ったものがあり、色別でも花言葉があるようです。
なんか不吉な予感がしないでもないですが…私の考え過ぎだと思いたいです。
おすすめポイント
- ポジティブ&イケメンな凪紗
- ぐいぐい攻める茉白
- 距離感がどんどん近くなっていく2人
作品名 | アネモネは熱を帯びる |
作者 | 桜木蓮 |
発売日 | 2021年6月21日 |
定価 | 693円(税込) |
出版 | 芳文社(まんがタイムきららフォワード) |
2. あらすじ
あなたを好きになりたい
不本意ながらも進学した私立高校で凪紗が出会ったのは病弱な少女:茉白。
しかし、初対面であるはずの彼女は凪紗が受験に失敗をした原因とも言える少女だった。
自分を変えるため、凪紗は茉白を「好き」になろうと決意する―。
器用で不器用な少女が紡ぎ出す濃厚百合世界。
(引用:『アネモネは熱を帯びる』1巻あらすじより)
3. 感想
ポジティブでいたい凪紗
本作の主人公「大槻凪紗」(凪紗)は受験当日、道端で倒れていたもう一人の主人公「小宮山茉白」を助けた事により、試験を受けることができず、志望校にいけなくなってしまいます。
しかし気持ちを切り替え、近所の私立高校に行き、見た目も変えて心機一転を図ります。
『勉強はどこででもできる』で気持ちを切り替えられる凪紗すごいですね。落ち込んでいたときも会ったとはいえ、すぐに前向きに考えることが出来るのは才能だと思います。このときの布団から出る描写可愛いです。
今回からだけだとここまで勉強したい理由が見えてきませんでした。「勉強したい」という意思は伝わってきましたがそのモチベーションについては出てきてないと思います。
弟妹が多いことなどが出ていましたので家庭環境に理由があるのでしょうか。(私立以外に行きたかった理由はこのあたりだと思いますが。)
今後そのあたりも話されるのか、楽しみですね。
そんな心機一転したのも束の間、受験ができなかった理由である茉白が同じクラスであり、隣の席であることがわかります。なんたる偶然。
茉白は体が弱く、それまで高校に行くこともできず、ようやく登校したその日も具合が悪くなります。
保健委員(余りもの)だった凪紗は茉白を保健室に連れて行くことになり、図らずも2人きりになります。
凪紗は茉白が悪い訳では無いと頭ではわかりつつも彼女のことを許せなく感じています。
その保健室で、茉白が保険室にいることが嫌という思いを聞きます。それは、現状を受け入れ、諦めているということでした。
凪紗は、そんな茉白をみて、保健室に来るたびに嫌な気持ちになることやめて、好きになれる理由を探そうといいます。
それは、凪紗が今の自分がここにいる理由がいいものであったことだと証明するためという、自分のためでもありました。
正直なところ、私自身、全ての心情を理解できているわけではありませんが、私なりの解釈としては、茉白が体が弱いことを受け入れて諦めていると、凪紗が受験に失敗して今この学校にいることに対して前向きに考えることができないということだと思います。
解釈が間違っていたら、申し訳ないです。
嫌いな茉白のことを好きになりたいと考える凪紗は心が強いなあと思いました。
その後の好きになるための行動がイケメンなんですよね。
体調が悪くなった茉白を保健室に連れて行くためにお姫様抱っこをしたり、めっちゃ気を配ってたりと好きになるためとはいえずっと茉白のことを考えているような感じです。
映画館(デート)行くときの凪紗の私服がかっこよくて好きです。
凪紗が大好きな茉白
保健室に来るたびに嫌な思いなる気持ちを変えたいと思った茉白は凪紗とともに頑張っていくことを選びます。
後日再度体調が悪くなり、凪紗とともに保健室にいくことになります。
その時に凪紗がポジティブでいられる理由を尋ねます。
このときの答えが『そのほうが気分いいから?』(『アネモネは熱を帯びる』1巻より引用)なのはやっぱり凪紗は心が強いと思います。
この答えをきき、茉白は改めて自分のやれることを考えて頑張ることを凪紗に言います。
この後の茉白は凪紗にぐいぐい詰め寄ります。仲良くなろうという気持ちなのでしょうか。凪紗のことが好きだと言ったりするなどストレートに好意を伝えています。
茉白さん体弱かったんじゃなかったですかね。凪紗に対する攻撃力が高すぎます。凪紗がタジタジになるの仕方ないです。
一番押し押しだったのは体育の時ではないでしょうか。
凪紗は茉白と目を合わせると嫌な気持ちになることから目をあわせないようにしています。
そのことに不満を持った茉白が目を合わせようと凪紗を押し倒します。全力で好意を向けるには強すぎませんかね。
このときの凪紗もかなり可愛いです。『いつか合わせられるようになるから』(『アネモネは熱を帯びる』1巻より引用)と全力で目をそらしながら言っているところが可愛いです。私の個人的な推しのシーンでもあります。
これからも茉白には凪紗をどんどん攻めて可愛い姿を沢山引き出してほしいですね。
近づいてくる2人の距離
この作品、あらすじに「濃厚百合世界」と謳っているだけあり、2人の距離感の詰め方がめっちゃいいです。
特にハグを通して2人の距離感が変わっていく感じがしてすごくいいです。
そもそもの出会いからしてもお互いに抱き寄せることからですからね。もう最高です。
多分最初の保健室のハグで茉白は凪紗のことを思い出しているような気がします。(間違っていたらごめんなさい)もしくは自分を怒ってくれたことへの感謝でしょうか。
最初は流されてするだけだった凪紗も普通に受け入れるようになっていくのはいいですね(若干の諦めもあるかもしれませんが)
特に今巻の最後のハグについては、凪紗からしたということで、心の変化が大きく伝わってきてから良かったです。
この前の話の流れもセリフも心理描写も描かず、絵だけで凪紗が茉白のことを考えていると表現しているのもすごいなと思いました。もともとの絵の良さが引き立つような感じがしてかなり好きですね。
そこからの凪紗のセリフと表情の破壊力やもう測ることはできません。最高です。(語彙力が死んだ)
「濃厚百合世界」といっているからこれからさらに深くなっていくと思いますのでさらに楽しみですね。
ただ、個人的に不安なのが最後付近の茉白の『私たち「いつか」が多いよね』(『アネモネは熱を帯びる』1巻より引用)というセリフです。
もともと体が弱い茉白と「いつか」=「未来のこと」という組み合わせはなんか嫌な予感しかしないです。別作品ですが、同じような展開になって心が痛くなっているので、こっちはハッピーになって欲しい。
というかタイトルと相まってもうそれしか考えられない…。杞憂であって欲しい…。
4. 終わりに
ということで「アネモネは熱を帯びる」1巻の感想でした。
今巻は序盤から凪紗と茉白の関係性が進んでかなり良かったです。ちょくちょく出てきた宇田愛明ももっと活躍が増えるのか楽しみです。
やはり大きな基本軸は百合作品なので、百合が好きな人はかなり好きになるんじゃないかなと思います。
続きを早く読みたいという気持ちと先が怖いという気持ちが相まって、すぐに読めるかわかりませんが、すごく気になるので読みたいと思います。
それではまた次の作品で。
あとがき
表紙から絵が良すぎて最高です。
ちなみに最初茉白がアイマスクしていることに気がついていませんでした。
なんで気づかなかったんでしょうね…
後今巻は凪紗のテレ顔が多くて可愛かったですね。ハグして欲しいところの凪紗の赤面が最高に好きです。というか好きな場面が多すぎる。最高かよ。
たまに新しい本を買うとこんな出会いがあるのでこれからもいろんな本を探していきたいと思います。
コメントを残す