はじめに
こんにちは、トビです。
新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
今回紹介する作品は、羽田宇佐先生著、U35先生画の「週に一度クラスメイトを買う話~ふたりの時間、言い訳の五千円」3巻です。
面倒くさい2人による面倒くさい関係が夏休みを気に変わってきていてじれったさがすごかったです。
お互い素直になれないというか、お互いに自分の気持ちに気づいていないふりをしているというか、見ていてムズムズします。
一方でこの関係のタイムリミットであろう、卒業を意識させる巻になっています。
お互いの進路次第では卒業したら会えないということもあってか、途中からなんだか心理戦みたいに志望校の話をしています。
そこまで直接聞きたくないのかこの2人は…。
素直になれない関係にムズムズしつつ、でも確実に近づいている距離にドキドキした今巻でした。
個人的オススメポイント
- 互いの進路について気になる2人
- 宮城から仙台へのプレゼント
- 近づいていく2人の距離
作品名 | 週に一度クラスメイトを買う話3 ~ふたりの時間、言い訳の五千円~ |
作者 | 羽田宇佐 |
イラスト | U35 |
発行日 | 2023年12月20日 |
定価 | 770円(税込) |
発行 | 株式会社KADOKAWA(富士見ファンタジア文庫) |
あらすじ
夏休みも勉強と言う名のもと一緒に過ごすことになった宮城と仙台。
少しずつルールが曖昧になってくる中、宮城は夏休み前の関係に戻ろうとしていた。
一方、仙台は宮城の志望校について尋ねる様になっていた。
それはまるで同じ学校に行きたいとでも言っているかのよう。
変わっていく関係の中、近づいていく「卒業」と言う名のタイムリミット。
2人の関係の行き着く先とは…。
素直になれない2人の女子高生のガール・ミーツ・ガールストーリー、第3巻。
感想
互いの進路について気になる2人
夏休みが終わり、学校が再開した宮城と仙台。
近づいてくる受験にに対して、仙台は宮城に志望校をどうするか尋ねます。
宮城は地元の大学を受ける予定と答えたところ、仙台から『同じ大学を受けたら?』と言われる。
仙台が受けようとしているのは県外の大学で、宮城が入れるようなレベルではないことから宮城は無理と言います。
この素直に「一緒の大学に行きたい」とか、「大学生になっても会いたい」とか言えないのがこの2人だよなぁと思います。
お互いがお互いに高校卒業しても会いたいとなんだかんだ思っているにも関わらず、それを素直に表に出すことがありません。
ここまでもそうでしたけど、自分の本心に蓋をしているような感じですね。
最初が色々と特殊だったというのもありますけど、ここまで長くこじらせているのもなかなかだと思います。
「めんどくさい女子×めんどくさい女子」と言われるのも納得です。
一方、こういう関係性の中で出てくる「デレ」の破壊力は凄まじいものがあります。
この一瞬を見るために読み進めているとも過言じゃないと思います…やっぱり過言かもしれない。
決して「一緒にいたい」と言わないこの2人の関係性がこれからどうなっていくか、これからも見ていきたいです。
宮城から仙台へのプレゼント
個人的に好きな場面でお気に入りなのが、宮城から仙台にプレゼントを渡す場面です。
買い物中にたまたま目に入ったペンダントをみて「仙台さんに似合いそう」と考えている宮城。
頭の中の仙台の割合が大きいなと改めて感じました。
もうその頻度で考えているのは彼氏彼女の距離感なのよ。
そんな中でも仙台とはプレゼントを渡す関係性じゃないとか、渡す理由を考えているのはさすが宮城クオリティと思いました。
このシーンが好きになった理由はあとがき後にあった番外編です。
このペンダントを買うまでの宮城の葛藤が描かれています。
買うまでの言い訳とか本当にめんどくさいなと思いました。
そこが可愛いところではあるのですが。
コレ本当に別々の大学行って忘れられるのか…?
宮城達の考えるゴールがどうなるのか改めて気になりました。
近づいていく2人の距離
こんなことを繰り返しているうちに、夏休み以上に2人の距離が近づいていきます。
まあ、こんなことしていたらそりゃお互いさらに意識していきますのよね。
そして今巻では、名前呼びイベントも発生します。
まあ、名前呼びと言うには微妙なものではありましたけどね…。
名前を呼ばれたときの仙台の表情が挿絵として入っているのですが、その顔が嬉しそうだと感じました。
あんな中途半端な呼ばれ方で喜んでいて、名前で呼ばれる関係性なったら何度も呼ばせていじるんだろうなと思います。
そしてそれに対して嫌な顔をしながら答える宮城…。
変な想像をしてしまいますが、それだけで尊い…。
個人的に今巻で感じたのは仙台から宮城への矢印のほうが大きいように感じたことです。
宮城も大きく感じますが、「あくまで五千円の関係性」という壁を作っている感じです。
それに対して、仙台は事あるごとに宮城と(色んな意味で)接触しようとしているように感じています。
依存しているということではないと思いますが、家でも学校でもあまり落ち着かない中、なんだかんだ宮城といる時間が一番落ち着くんだろうなと思います。
大学進学後宮城と会わなくなったら逆に仙台のほうが限界が来るんじゃないかな…。
仙台が同じ学校進めているのもそれがありそうです。
ここまで関係が近くなったら、関係を断ち切ることが難しいと思うんですが、ホントどうなるんでしょうね…。
おわりに
ということで、「週クラ」3巻の感想でした。
だんだんとお互いに依存してきているように感じた今巻でした。
しかし、そんな中近づく受験と卒業。
2人が行く未来はどうなるんでしょうか。
次巻で一区切りになりそうですが、最終回でしょうかね…
できれば短編とか大学生編とかも書いていただきたいですね。
あとがき
年末から年始にかけて全然かけてなくて大変申し訳無いです。
ストックが全然たまらない…。
今年もできる限り続けて書いていきたいです。
さて今回の好きなイラストですが、感想でも話しましたが、「宮城が仙台にプレゼントを送る場面」です。
その時の場面の、ほんのり頬を赤くしている仙台が可愛いです。
絶対内心めっちゃ喜んでる…。
その後のやり取りも好きなんですよね…。
宮城が仙台を自分のものと主張している感じがとても良かったです。好き。
それ以外の場面も本当に良かったので、ぜひ見ていただきたいですね。
それではまた次の作品で。
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