マンガ感想

「熱帯魚は雪に焦がれる」6巻感想~離れこじれていく小雪と小夏~

はじめに

こんにちは、トビです。

今回紹介する作品は、萩埜まこと先生の「熱帯魚は雪に焦がれる」6巻です。

全編通してほぼ小夏の回でした。

こじれ具合がすごかったです。

胸糞悪いという感じではないんですけど、なんとなく気まずい感じが続いていましたね。

劇的になにかあったわけじゃない気まずい感じは、現実でもありそうで結構しんどかったです。

小雪も小夏のこと大好きなはずなのに変なところで鈍感になって…。

楓が頭抱えるのもなんとなくわかります。

小雪の卒業も近づいてきたことで2人の距離がだんだん離れていっているように感じます。

ここからどう盛り返していくのか…。

もう少ししんどい展開続くと思いますが、心して読んでいきたいです。

個人的オススメポイント

  1. 小雪との距離感が遠くなっていく小夏
  2. 背伸びをする小雪
  3. 2人のことに気を使っていく楓
作品名熱帯魚は雪に焦がれる 6
作者萩埜まこと
発売日2019年12月27日
定価509円(税込)
発行株式会社KADOKAWA(電撃コミックスNEXT)

あらすじ

水族館部に所属する小雪と小夏は、お互いのことを大切な存在だと思い始めていた。

しかし、その思いを直接言えず、少しづつ距離が離れていく。

そんな中、小雪と楓が一緒にいたところを見た小夏は、よりもやもやを抱えていくことになる。

少しづつ今までより変わっていく小雪を見て、小夏は自分から遠ざかるように感じていく。

その中で小夏は、自分と小雪を繋いでいたものが何なのかを悟っていく。

大切に思いながらもこじれていく2人の関係はどこに向かっていくのか。

水族館ストーリー、第6巻

感想(ネタバレあり)

小雪との距離感が遠くなっていく小夏

小雪と楓が一緒にいるところを目撃した小夏。

特に問題はないはずなのに、心がモヤモヤしてしまい、声をかけてもらったにも関わらず逃げてしまいます。

それからというもの、喧嘩をしたというわけではないですが、心の距離ができたかのようになります。

言い方は悪いかもしれませんが、小夏は、「自分にとっては友達だけど、相手にとっては多くの中の一人」みたいなことを考えているのかなと思います。

もともとクラスメイトからも人気のあった小雪ですが、本心を出していなかったので、孤独を抱えていました。

その孤独に寄り添っていたのが、同じ孤独を抱えていた小夏でした。

それがここ最近になって、小雪の雰囲気が変わったことで、今までの関係性が壊れてしまうんじゃないかと考えていくようになります。

実際、小雪の雰囲気は変わったと思いますが、その理由は小夏ですし、小雪にとっての一番は小夏だと思います。

それを言葉に出していないので、気持ちがすれ違っていったのかなと思います。

花火の時からもそうですけど、この2人はお互いが大事だからこそ、言葉にできずにすれ違うことが多いです。

今回は楓も絡んでいることから、さらにややこしくなっているように感じます。

本心で話した結果、今の関係性が壊れてしまうという怖さもあるので、仕方ないとは思いますが、見ている側としてはモヤモヤしてしまいますね。

その代弁者が楓になっていると思いますが。

小夏も色々と抱え込むんでばっかりなので、どこかのタイミングで吐き出さないと壊れるんじゃないかとヒヤヒヤします。

まあ、その結果が最後になっていると思いますが。

だんだん追い詰められている小夏の心が早く晴れればいいなと思います。

背伸びをする小雪

一方の小雪ですが、今まで見せていなかった素の自分を出すようになったことで、環境が変化しています。

楓とカフェにいったり、クラスメイトから文化祭の打ち上げに誘われたり、前の自分ならなかったような事が起こります。

最初は戸惑っていましたが、小夏に背中を押されて、行動しようと考えます。

こんな感じで小雪も色々と戸惑っていたので、小夏の気持ちに気づいていなかったです。

にしても、ちょっと様子がおかしかったことに気づいていれば、こじれなかった気がしますけどね…。

そんな流れで文化祭の打ち上げに行くことになった小雪。

戸惑いながらも「周りに合わせて」楽しんでいました。(少なくとも私からはそう感じました)

ただ個人的に、見た目楽しそうでしたが、なんとなく無理をしているようにも感じました。

尾行していた弟の冬樹からみても楽しんでそうだったので、いやいやということではなかったと思いますが、部活中の姿を知っていると違う感じがしてきます。

多分、本人も「楽しまないと」という気持ちがあったんじゃないかと思います。

それで、自分が普段着ないような服を着たりして周りに合わせようとしたと思います。

私自身、多くの人で集まる場に参加して楽しむことはありますが、乗り切れないときもあるので、気持ちはよくわかります。

途中、トラブルが発生して途中で抜け出すことになりますが、個人的にはそれで正解だったのかなと思います。

正直無理して付き合うのってしんどいですからね。

こんな事があり今回、自分のことに必死で小夏と向き合えていなかった小雪。

それが次巻でどうなるか、関係を戻すことができるのか、気になります。

2人のことに気を使っていく楓

そんな2人の間に挟まれていた楓。

まるで会社に中間管理職のように頭を悩ませています

お互いがお互いをどう思っているかわかっている楓だからこそ、今の関係のままじゃだめだと思っています。

完全に読者側の人間ですね。

まあ、両者に気を使いすぎて行ったり来たりしているというのも、お互いを勘違いをさせている原因になっているのかなとも思います。

本人もなんとなく自覚しているようでしたね。

そんな完璧じゃないお助けキャラの楓は、本当にいい子だなと思います。

ここまで周りに気を使える子って現実にどれだけいるんでしょうね…。

ここまで気を使えたらもう天使でしょ…。

全体俯瞰できすぎてファンタジーのように感じてしまいます。

物語的に、楓のようなキャラがいないと話が進まないからですけどね。

小雪と小夏だけだと物語が暗すぎるし話が悪い方向にしか進まなそう…。

そういう意味でも、楓のようなキャラはほんとにいいなと思います。

メタ目線になってしまいましたが、ここまで友達のことを思える楓は本当にいいと思います。

最後まで2人の味方でいるという安心感が感じられます。

これからも2人の「よき理解者」として付き合っていってほしいですね。

おわりに

ということで「熱帯魚は雪に焦がれる」6巻の紹介・感想でした。

物語の浮き沈みが激しい。

段々暗い方向に行っていて読んでいてしんどいです。

解決に向かっていくかと思ったところに、小雪の卒業という新たな爆弾が投下されました。

次の巻ももう少しスッキリしない話が続きそうですね…。

早く2人が前のようにイチャイチャしているところがみたいです。

あとがき

今回のイラスト、というよりは表紙の紹介です。

楓と小夏のツーショットです。

楓が小夏を慰めているような構図ですね。

本編読んだ後だと、楓の優しさがさらに染み込みます。

小雪の嬉しいような、悲しいような表情も見ていて心に来ます。

本編でも実際こんな感じでしたので、本当に内容を表しているなと思います。

本編でも小夏が楓に色々と感謝していて、本当に助けられているんだと思いました。

この2人は百合的な関係じゃなくて、本当にお互いを信頼できる友達なんだなと感じます。

大人になっても仲良くしてほしいですね。

それではまた次の作品で。

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ABOUT ME
トビ
1996年12月4日 長崎県生まれ長崎県育ち。 現在長崎市在住の会社員。 小学生のときからライトノベルやマンガ、アニメが好きでした。 ライトノベル作家や漫画家の先生を少しでも応援したいと思いブログを始めました。 いろんな感想を語り合いたいと思っています。 ちなみにプロフィール写真は私が作ったケーキです。 お菓子は作るのも食べるのも好きです。 甘いものは正義。 よろしくお願いいたします。

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