はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、樫風先生の「ロンリーガールに逆らえない」6巻です。ついに最終巻。
高校3年生となり、別々のクラスとなってしまった彩花と空ですが、二人の関係が変わることはありません。
むしろ距離が離れたことにより、お互いを思う気持ちがさらに強くなっていてすごいなと思いました。
そして、和奏と結菜が2人も恋人として行動している場面が多くてよかったです。
というかこの2人基本ずっと一緒にいたような気がします…。2人とも思っていたよりお互いのことが好きなように感じられたのも良かったですね。
そして夏祭りや修学旅行、彩花の受験などのイベントを通して仲を深めつつ、それぞれの将来へと進んでいった彩花と空。
卒業してからもずっと一緒にいるということが伝わってきて良かったです。
最後まで「ロンガル」らしく心穏やかに楽しむことができました。
作品名 | ロンリーガールに逆らえない 6 |
作者 | 樫風 |
発行日 | 2022年12月16日 |
定価 | 825円(税込み) |
発行 | 株式会社一迅社(百合姫コミックス) |
あらすじ
本番で緊張してしまうことを克服しようとした彩花。
すぐには克服できなかったものの、改めて自分がなりたいものについて改めて考えるきっかけになった。
これまでの自分の思いと向き合い、幼稚園の先生になりたいと思うようなり、より将来に向けて頑張ることを決めた。
一方の空もそんな彩花をみて自分の将来について考えるようになり、新しくアルバイトを始める。
それぞれの決意を胸に3年生となった2人はクラスが別になってしまったが、それまで以上に距離が近くなっていった。
そんな2人は自分たちの関係を隠さず話したいと思い、和奏たちと修学旅行で告白することを決意する。
それぞれ将来へと歩みをはじめる最終巻。
感想(ネタバレあり)
なりたいものを見つけて成長した彩花
今巻で特に感じたことは、彩花が最初に比べて成長したなということでした。
1巻の時は特に本番に弱く受験に失敗したことをずっと引きずっていて、落ち込むような描写が多かったような気がします。
5巻ぐらいから自分のなりたいことを見定めてそれに向かって行動しているので、全体的に前向きな発言が多くなっていました。
それに伴うように模試でも緊張しなくなり、彩花の本来の実力が出せるようになっていました。
やっぱり、自分のやりたいことを見つけて、それに向かって行動できる人って強いんだと改めて感じました。
特に彩花は空とであって自分を肯定する人に会えたこと、自分を肯定できるようになったことも大きいのかな感じました。
人との出会いはいろんな影響を与えますが、高校生活(特に2年生)で出会った空や和奏などの友達と出会えたことは彩花にとってとても良い影響をもらったんだと感じました。
それでも、空の「お願い」に弱いところは相変わらずだったので、そこもいいなあと思いました。
その先については本編では語られませんでしたが、これからもその自身を胸に夢に向かって空と一緒に進んでいってほしいです。
関係を伝えることを難しさ
今巻の大きな目的の一つは、彩花と空(和奏と結菜)の関係をみんな、今巻では特に穂波と千鶴に伝えたいと思っていました。
今でこそ色々と言われていますけど、実際女性同士のカップルってまだいいづらいこともあるんだと思います。
特に彩花と空の2人は、5巻で空のアルバイト先のおばちゃん(名前がでてきないので空の呼び方です)に『友達』と聞かれて、それ以上何も言えなかったことが心に残っていたんだと思います。
私個人としては、受け入れてもらえるかどうかわからないことについては無理して言わなくてもいいと思っている立場なので、「関係を話すことがそこまで大切なことだろうか」と思っていました。
そこで彩花と空の気持ちを読んで、今だけでなく、これからも友達として一緒にいるためには、必要なことなんだということを感じました。
いつまでも隠し事はできませんし、変なところでバレたら「信用されてないのか」と思って友達じゃ無くなってしまうかもしれないと思うと、仲良くしたい人には早めに想いを伝えたほうがいいかもしれないと思いました。
私自身に心の底からの友達が少ないのはそういう深いところまで話さないからでしょうかね…。まあ底は触れられたくない人もいますし、人それぞれだと思いますが。
というかそう思いたい。
和奏たちとも相談し、修学旅行の最終日に打ち明けようと決めた彩花と空。
途中でお守りを買い、何度もいいあぐねていましたが、最終日の終わる直前についに打ち明けます。
穂波と千鶴は驚きながらも、素直に受け入れます。
『親友同士が付き合っているのは嬉しい』とまっすぐ言ってくれた千鶴。本当いい友達でよかったと思いました。
なんか若干「実は知ってました」みたいな反応のように感じましたが、その後の反応を見ると本当に気づいてなかったみたいですね。まあ穂波はそういうの疎そうでしたが(失礼)
何はともあれ、秘密を打ち明けてそれが受け入れられたことは本当に良かったです。
これがあったからこその第26話の集合写真なんだろうなと思いました。
こういう友達はずっと大事にしていたいですね。
ちなみにこのとき、一緒に和奏と結菜が付き合っていることも告白していますが、彩花と空以上に驚かれていました。
というかこっちは彩花と空のときにはあった沈黙がなかったので、本当にびっくりしていたというのを感じました。
この2人に関しては本当に急だったその気持ちはよく分かる…
おわりに
「ロンガル」6巻の紹介・感想でした。これで最終回だと思うと寂しいですね。
今巻の個人的オススメポイントは
- 夏祭りで和奏と手をつなぐよう誘導する結菜(第29話)
- 自分たちの花火で距離近めの和奏と結菜(第29話)
- 卒業後に一緒に暮らすことをいう彩花(第32話)
です。
今巻和奏と結菜の2人のイチャイチャ多めだったのが本当に良かったです。
見れば見るほど2人ともべた惚れで面白かったです。和奏の旅館での発言、というかもしかして2人ともクリスマスのときに一線超えた…?
ここ2人も卒業後ずっと一緒にいてほしいです。
彩花が空に言う場面は卒業してからも一緒ということが伝わってきて、個人的に嬉しかった場面ですね。
いや一緒にいることはわかっていたんですけど、同棲まで行くとは思っていなかったのでびっくりしたのと同時に、これからはさらに一緒いるということも感じられてよかったです。
というわけでロンガルは今巻がラストになります。
個人的には青春ラブコメということや、ストレスのかかる要素がほとんどなく読めることから百合作品としてもラブコメとしても面白く読むことができました。
百合作品に触れたことがないという人も読みやすいのではないかと思いました。
完結しましたが、色んな人に読んでもらいたいです。
出版元の一迅社が運営している「一迅社プラス」では現在も繰り返し作品を公開していますので、気になる方はこちらから第1話を読むことができるのでここから読んでみてもいいかもしれません。
これからも、この作品が色んな人に読まれて欲しいと一読者ながら思っています。
あとがき
書いててなんだか偉そうな終わり方になりました。
ただ、「好きな作品を多くの人に見て欲しい」というスタンスは最初から変わっていないので、これからも色んな作品を紹介していこうと思います。(百合作品に偏っていますが…)
さて今巻のお気に入りのイラストは29話の終わった後のちびキャラの空です。
修学旅行が楽しみで目を輝かせている空が可愛かったです。
生い立ちから、それまでは修学旅行がそんなに楽しみじゃなかったと勝手に考えています。
それが今回は、彩花を始めとした友達といく修学旅行なので本当に楽しみにしているんだろうなと思いました。勝手に泣けてきます。
本当に楽しむことができて、合わせて自分たちの関係を話すことができてよかったなと思います。
これからもキラキラした空でいてほしいですね。
それではまた次の作品で。
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