はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、アンソロジー作品になります。
「プライベートは本人たちに任せております。芸能人×百合アンソロジー」です。
こういう公に言えない関係ってなんだか萌えます。
今回表紙イラストを書いているのは、本ブログでも紹介している『アネモネは熱を帯びる』の桜木蓮先生です。
相変わらず画が美しいです。
この表紙に一目惚れして購入を決意しました。
内容はタイトル通り、芸能人である彼女たちとの百合模様です。
芸能人と言っても、アイドル、モデル、女優などなどです。
相手も、一般人、同業など、いろんな組み合わせがあるなと読みながら思いました。
今回は特に印象に残った3編について感想を書いていきたいと思います。
他の話もとても良かったので、読んでいただきたいです。
紹介する物語
- きいやん先生「女、アイドル、蜜月」
- 樫風先生「ふたりでひとつだから」
- みかん氏先生「淡色片思い」
作品名 | プライベートは本人たちに任せております。 芸能人×百合アンソロジー |
作者 | 表紙イラスト:桜木蓮 漫画:きいやん、樫風、雪子、かいばしら、 れぇ、青木あのね、みかん氏 |
発行日 | 2023年12月8日 |
定価 | 1,100円(税込) |
発行 | 株式会社KADOKAWA(編:コミックニュータイプ) |
あらすじ
華々しい舞台で活躍する芸能人。
そんな「オモテ」の顔の裏には「ウラ」がある。
そんな彼女の秘密を知るのは大切な人。
彼女の「オモテ」も「ウラ」も愛したい。
そんな彼女たちの7つの物語。
感想
きいやん先生「女、アイドル、蜜月」
最初に紹介するのはきいやん先生の「女、アイドル、蜜月」です。
この本の最初の話になります。
アイドルの『三鷹ルイ』は、アイドルらしい仕事をしたいと思っているが、来る仕事はグラビアの仕事。
そんな中ルイは、番組プロデューサーの『真島』にマネージャーが依頼をしているところを偶然見かけます。
しかし、真島からはグラビア路線がいいと断られてしまう。
ショックを受けるルイに、マネージャーが真島の悪い噂を話します。
それでもアイドル志望を諦めきれないルイは、直接真島のところに向かいます。
個人的には王道の百合かなと思いました。
後半の顔が真っ赤な2人は見ていて可愛かったです。
想像以上にルイが押しが強くてびっくりしました。
アイドルになりたいという気持ちが強かったからですけど、直接プロデューサーのとこに行ったのは行動力ありすぎでしたね。
疑問に思ったんですけど、この2人って年齢どれくらいなんでしょうね。
ルイがアイドル志望って話だったので若いようにも感じますけど、最初の語りから20代後半のような感じがします。
真島も、プロデューサーという立場なのでそこまで若いということではないと思いますけどね。
真島が先にルイのことを知っていたので、多分真島のほうが年上のような気はします。
社会人百合は年齢感がたまに分からなくなりますね。
樫風先生「ふたりでひとつだから」
次に紹介する話は、樫風先生の「ふたりでひとつだから」です。
樫風先生は本ブログで紹介している『ロンリーガールは逆らえない』の作者です。
この作品から先生の作風が好きです。
そんな樫風先生の今回の話はモデルとメイクアップアーティストの話になります。
主に雑誌モデルのメイクアップアーティストを担当をしている『清水日向』。
この仕事を天職だと思っている彼女にある仕事が入る。
双子のモデルの『双葉アリサ』『双葉マリア』の2人のメイクを一人で担当することになった。
最初は人気モデルの担当になったことにやる気を感じていたが、双子の冷たい対応に心が折れそうになります。
それでもいつも通りに仕事をする日向。
しかし、この仕事をきっかけにアリサとマリアから仕事の依頼がよく入るようになっていきます。
アリサとマリアの2人が可愛かったですね。
日向に対する対応が、最初とその後で真逆になっていて、日向も困惑するよなと思いました。
短編なのである程度展開は早くなるのは仕方ないですが、仲良くなる理由はとてもシンプルでわかりやすかったです。
アメリカの血が入っているからか、アリサとマリアの行動が大胆でしたね。
顔がいい2人に圧倒される日向が可愛かったです。
樫風先生のこういう真面目系の子が振り回される感じの話は嫌味がなくてとてもいいなと思います。
本人も満足していますしね(特に最後)。
この話続きがあったら読みたいなと思うほどとても満足感のある話でした。
そしてあとがきの樫風先生のテンションの上がり具合が面白かったです。
そんなに双子が好きなんですか…?
みかん氏先生「淡色片思い」
最後に紹介する話は、みかん氏先生の「淡色片思い」です。
落ち目の女優『天音まき』に入ってきたドラマの仕事。
そこで共演することになったのはSNSではやっているアイドル『レイ』。
共演してもレイにはメリットがないにも関わらず、天音と共演したことに疑問を感じながらも仕事に取り組んでいきます。
その途中、レイから天音に相談があるという。
内容は個人の演技指導をしてほしいということだった。
気が乗らないながらも、真面目な子を応援したい気持ちから、そのお願いを受ける天音。
その練習にと向かったのはホテルで…。
レイはなにか裏の顔あるよなと思ったら想像以上でした。
可愛い顔して強烈な人でした…。
この話でこの本の対象年齢が一気に上がった気がします。
まあ、みかん氏先生なのでそうなる可能性は高かったですけど…。
というか、この世界のアイドルは「堕天使アイドル」やら「じょれいアイドル」やら濃いキャラがないと生きていけないのか。
どんな活動していたのか逆に気になりました。
そしてこの話の一番の謎はマネージャーでしたね。
どこぞの便利キャラみたいな行動してて「何者…?」となりました。
天音も感情どストレートで好きなキャラでした。
おわりに
ということで、「プライベートは本人たちに任せております芸能人×百合アンソロジー」の紹介、感想でした。
今回紹介したのは3編でしたが、どの話も良かったです。
こういう短編集を読むと特色は違えど百合って大概感情重めだよなと改めて感じます。
百合はどこまでも重くしていいみたいな感じがしてきましたね。
ぜひ、他の作品も読んでみてください。
あとがき
裏表紙に紹介が乗っているのですが、「ストーリー」と書いて「ご報告」って読むのおしゃれすぎませんかね。
芸能人がテーマだからというのもありますけど、書き方がとても上手いなと思いました。
今回はイラストというイラストがないので、改めて桜木蓮先生の表紙イラストについて。
まるでアイドルがステージから降りて相手の元に向かっているかのようです。
「アイドル」ではない特別な顔がみられる関係というのは、それだけでドキドキするでしょうね。
そんなよさが伝わってくるようなイラストでした。
この話はどこで読めますか?載ってない?まじか…。
表紙の子達ではどんな話になったんでしょうね。
それではまた次の作品で。
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