はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、ヒジキ先生の「夢でフラれてはじまる百合」1巻です。
鈍感系陽キャ少女こと『杉山月詩』(月詩)と嫉妬深いクール系乙女の『群咲陽花』(陽花)の両片想いラブコメです。
『月詩』が陽キャで『陽花』がクールということで、性格と名前が逆のようになっているのが個人的に好きです。
タイトルの通り、月詩が夢で陽花にフラれるところから物語が始まります。一度そういう夢を見ると意識してしまうのはわかる気がします。
はっきり言って両片想いなのでどちらかが告白したら物語が終わります。それくらいどっちも大好きです。(陽花のほうが感情重ためですが)
それに対して月詩の「夢でフラれた」ということが心のブレーキとなっているので、お互いより好きになる過程がより丁寧に描かれていると思います。
じれったいことには代わりありませんが、月詩が自分の気持ちを再認識する過程はとても良くて好きです。
また、個人的には陽花の友達の『紗羅』と『結』のキャラも好きです。出番少なかったのに出たときのインパクトが強い。
この2人が月詩と陽花の背中を押す場面がちょくちょくあったので、じれったいながらも話を進める役割になるのかなと思います。
この2人の活躍も見ていきたいですね。
ちなみにヒジキ先生の作品について、本作とは別に『ケイヤクシマイ』についても感想記事を上げています。この作品が気になった方こちらの作品も読んでみてください。
この作品がオススメな人
- 少しづつ恋人近づいていく関係が好きな人
- 感情が重たい女の子が好きな人
- ヒジキ先生が好きな人
作品名 | 夢でフラれてはじまる百合 |
作者 | ヒジキ |
発行日 | 2022年12月15日 |
定価 | 748円(税込) |
発行 | 株式会社竹書房(バンブーコミックス) |
あらすじ
どこにでもいる女子高生・杉山月詩には、クールで美人だけどどこか隙の多い幼馴染の女の子・群咲陽花がいる。
ずっと一緒にいた2人、これからも変わらない日々が続くと思っていた……。
月詩が告白し、陽花にフラれる夢を見るまではー。陽キャ少女✕クール系乙女の夢からはじまる夢現ラブコメ‼
『夢でフラれてはじまる百合 1』あらすじより引用
感想
「鈍感系陽キャ」月詩
親友の陽花に告白したらフラれた…という夢を見た月詩。その日から親友以上に陽花を意識し始めます。
本編でもでていますが、夢には潜在意識があらわれると言われていることから、以前から意識していたんだろうなと思います。にしても夢の内容に引っ張られ過ぎているような気もしますが。
夢占い的に見ると、「夢でフラれる」というのは逆夢(=逆の意味を持つ夢)とのことです。(状況や相手が誰かなどで色々と変わるみたいですが)
「嫌われている」ではなく「好意を抱かれている」という意味であるため、関係が進展するとされているようです。夢にも色々あるんですね。
メタ的な話をすると親友から更に進展する=恋人になるということを最初に示しているのかと思います。
まあ当然そこまで月詩は意識していないので、その夢を思い出したら辛くて泣いてしまうほど意識をし始めます。
その結果、スキンシップを多く取ろうとします。
手に触れようとしたり、一緒に寝ようとしたり…。行動の方向性間違ってないですか?
1巻の途中にて自分の中の陽花への「好き」を自覚する月詩。しかし、夢のせいで告白することには後ろ向きになっています。
月詩がどうやって夢を克服して陽花に告白するのか、ここが話の中心になっていくかと思いますので、注目していきたいですね。
「嫉妬深いクール系」陽花
そんな月詩を(夢の中で)フッた親友の陽花。とりあえず顔がいい。ヒジキ先生のクールキャラの顔の良さは以上(褒め言葉)。
月詩にとっては親友であり、以前そのことについて話をしていた陽花ですが、その実月詩のことがおそらく(というかほぼ間違いなく)恋愛的に好きです。
月詩が親友かどうかで迷っている中、恋愛的な重さが垣間見えます。
第2話時点で月詩に対していった『愛してる』と『大好き』のときの表情が明らかに友情的なものではなかったです。これが本気の重さ…。
そしてちょくちょく垣間見える嫉妬深さも印象に残ります。時々目のハイライトが消えるの若干怖いんですよ…。あの時部屋の湿度上がってそう。
一番印象的なのは第10話「椅子」の冒頭の目ですね。
一つの席に月詩と紗羅の2人が座っているのですが、その時の目が何というかこう…あまりにも強かったです。
紗羅が2人の関係性について察していたので事なきを得ましたが、これもし他の人とかでもあったら陽花は耐えられるんでしょうかと心配になりました。
その分月詩に甘えたり、距離がいつもより近くなったりするのかもしれませんが。
そんな陽花ですので、月詩は特別ですし、月詩にしか見せない表情がたくさんあります。その表情がとても可愛いです。
そこまで表情がかわらない女の子が恥ずかしがったり、いたずらっ子ぽい表情するの良くないですか?私は大好きです。
冒頭の月詩の夢では表情を一切変えること無くフッていますが本編を読んだ後では「そうはならんやろ」といいたくなります。
さて、そんな陽花は前述の通り月詩のことを恋愛的に好きですが、自分からはおそらく告白しないと思います。
過去に月詩が陽花にいったことが原因であり、その言葉を受けて陽花も自分たちは『親友』であることを自ら強調しています。
自らの発言でいま現在困っている月詩…自業自得というかなんというか間が悪いです。
この「受け」の姿勢が次巻以降も続いていくのか、周りの影響もあり自ら動くことになるのか。今後の動きが気になります。
おわりに
ということで「夢でフラれてはじまる百合」1巻の紹介・感想でした。
改めて見ると月詩も陽花もお互いに対する感情激重ですね。月詩は身体的接触の方向に向いていっていますが。
実質「はよ付き合え」状態ですが、そこは見守っていきたいです。
さて、好きな場面を3つほどあげることが多い私ですが、改めて選定した結果、
第10話「椅子」の話が好きすぎましたのでその話全体を推します。
個人的に紗羅が出てきて、2人の後押しをし始めてから一段と面白くなったと感じたのでそのアシスト多めの10話が今巻で一番おもしろかったです。
陽花の表情も他のクラスメイトがいる前でコロコロ変わるのも珍しいと思うのでそういう意味でも楽しめました。
次の巻でも、紗羅の活躍と2人の進展に期待したいです。
あとがき
ヒジキ先生の感情重めのキャラ大好きです。
というか最近感情重めのキャラを好きになる確率が高いなと思い始めました。一途に人を好きになる人いいですよね。(下手したら犯罪スレスレのことをするキャラもたまにいますが)
そして登場キャラみんな顔がいい。それだけで目の保養になります。何目線でしょうか。
さて好きなイラストについてですが、単行本の途中にイラストなどないので、改めて表紙絵について見ていきたいと思います。
1巻の夢の内容やお互いの思いなどを踏まえて表紙を見ると、また違った印象を受けました。
この時点では陽花から寝ている月詩に手を伸ばしているというのも、口では親友と言っていても心の底では月詩が(恋愛的に)好きで、それを見てない時に表に出しているというのが感じられていいです。
実際は本編でもダダ漏れな気がしますが。
なんとなくですが2人が反対になっているのも、夢の意味が逆夢ということを意識しているからでしょうか。考え過ぎ?
外れていたら恥ずかしいですが、これからもイラストからいろんなことを読み取っていけたらと思います。
それではまた次の作品で。
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