ライトノベル感想

「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ(※ムリじゃなかった⁉)」4巻感想~恋人になれた⁉~

はじめに

こんにちは、トビです。

今回紹介する作品は「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ(※ムリじゃなかった⁉)」4巻です。最後の一人、香穂が満を持して登場です。

前回の紫陽花の告白からその答えを出すまでの巻になっています。

最終章の題名がタイトルになっていますがまだ最終回じゃないです。(というか投稿時点で次の巻出ています。)

香穂がまさか昔の知り合いだったとは思いませんでしたね。今までそんな素振りまったくなかったじゃないですか。

そんな香穂と一緒にコスプレしたりイベントに出たりしたれな子。

今までのように必死に頑張っていましたが、これまでのれな子とは違う一面が出ていたような気がします。(自己肯定感高めのれな子という謎のキャラが登場していましたが…)

そして真唯と紫陽花に対して出したれな子の答え。れな子、やりおったな!

これがある意味本当の「全員を幸せにします」を実現するための形だったんでしょうね。

自分で自分の首絞めにいってないかなれな子…茨の道を言っている気がします。

メンタルが心配になりますが、味方も多くなりましたし大丈夫でしょう(適当)

個人的に嬉しかったのは香穂メイン回でしたがなんだかんだ紗月の出番も多かったことです。色んな人の手助けをする紗月さん、いい女すぎませんか?(半分はお金が入っていますが)

そして最後の最後の紗月からのメッセージ。このぶっこみ方、正しく「琴紗月!」と叫びたくなりました。

クインテット全員を一周し、1巻からの問題に一応の決着がついた今巻。とても良かったです。

あらすじ

「じかんをくれませんか……?」
夏休み。わたしは紫陽花さんに告白されて、そう返事をした。
真唯や紫陽花さんからの好意にどう応えていいか悩み、わたしは追い詰められていく。
そんなとき、とあるきっかけで香穂ちゃんの趣味であるコスプレ&撮影を手伝うことに。
可愛い衣装を着て撮影されたり、香穂ちゃんお手製ASMRで自己肯定感がカンストしたり、打ち上げでラブホへ行ったり。
そんな慌ただしい日々の中で、悩みなんてどうでもよく――なるわけなくて。
真唯、紫陽花さん、紗月さん、そして香穂ちゃん。高校デビューしたおかげで出会えた”今”を胸に、わたしはわたしにしか出せない答えを叩きつける!
未来に繋がる、青春ガールラブコメ第4弾!

『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ(※ムリじゃなかった⁉)』4巻あらすじより引用

感想

告白のその後

3巻のラストにて紫陽花に告白されたれな子。その時は脳が処理しきれなかったことから反射的に『はい』と答えて終わっていましたがその続きがありました。

それは1ヶ月答えを待ってほしいというもの。

それは、特に深い意味のない純粋な「逃げ」でした

自分は恋人なんてふさわしくない、でも紫陽花の気持ちを傷つけたくない。そんな気持ちになった結果の「保留」でした。

れな子の『人に嫌われたくない』から選びたくないというのはわかる気がします。

何かを選ぶことは何かを選ばないこと。特に今回は、前から真唯からも告白されている状態でもありました。

加えてれな子自身、自分のことが嫌いなため「自分を好きになれないのにどうして」と自己嫌悪に陥っています。

わかってしまうのが辛い。自己肯定感が低いと何言われても信じられないですよね…。

なので、このあたりのれな子にはすごく共感していました。

真唯も紫陽花も、れな子に救われて、だからこそれな子のことが好きになった。ただ、れな子自身そのことを受け入れられないというのが問題だったように感じました。

こうやって悩んでいる時にめんどくさそうな感じを出しながらもしっかりと相談にのってくれる紗月まじ紗月さん。

というか真面目に悩んでいるときに紗月との同棲生活を想像するんじゃないれな子。

紗月に対しては謎の親しさをみせるれな子。メンタルボロボロな状態でなんで紗月には大親友まで言えるんでしょうか。

紗月もれな子に対する対応とか解像度とか上がっていますし、本当に理解者ポジションになっている気がします。

もうこのルートが一番平和なんじゃないでしょうか。

紗月さんについては2巻ですのでこちらの記事を見ていただければと思います。

香穂とコスプレイベント

こんな感じで迷っているれな子でしたが、そんな中でも物語は動きます。

ひょんなことからクインテットの一人『小柳香穂』(香穂)がれな子の昔の友達だったことを思い出します。

そして香穂から、「とある目的」に協力してほしいとれな子にお願いします。

その「とある目的」というのが「一緒にコスプレをして撮影に参加してほしい」ということでした。お金が出るとはいえ難易度高くないですかね。

最初にコスプレをして撮影会したときには、自己肯定感の低さからうまく出来なかったれな子。

まあ、初めてコスプレして、そのキャラになりきって、人に見られながら撮影するのって難しいと思います。

そこで香穂が2回目の撮影会のためにしたことは、れな子を催眠音声を聞かせることで自己肯定感を上げることでした。ちょっと何言ってるかわからない。

そんなことで自己肯定感が高まるのか疑問に思っていたれな子。見事にハマりました。

しかも完成したのが『自己肯定感が高すぎて卑屈になるれな子』本当に何言っているのかわからない。

役者とか今回のコスプレイヤーとかが、そのキャラになりきって演じるとかはよく聞きますけど催眠でここまで人って変わるんですかね。逆にちょっと試してみたいかもしれません。

…やっぱり黒歴史が生まれるだけになりそうなのでいいです。

ちなみになんで香穂がこんな催眠の方法を知っているかについては、本編を読んでいただければと思います。多分ここで香穂のことが好きになる人がたくさん出てきそうです。

れな子を思う2人

今巻のもう一つのメインの真唯と紫陽花も忘れてはいけませんね。

この2人はこの2人で3巻のときからいい雰囲気を出しているんですよね。

れな子という共通の好きな人がいるライバル同士でありながら、お互いのことを大切な友達として接している。関係性が尊いです。

特に真唯については心情の深堀がされていてよかったです。

第五章の構成がズルいと思いました(褒め言葉)

それまで見えづらかった真唯のこれまでの心情を振り返る形で出していました。

3巻の紫陽花の心情を逆から出す構成のときもそうでしたが、ある時点でのキャラの心情を出し方がとてもいいんですよね。

この一種の「溜め」があるからこそラストまでのカタルシスが出てきているように感じます。

みかみてれん先生の文章表現は最高です。ありがとうございます。

紫陽花の思いについては3巻でたくさん出ていましたので、真唯に注目して書いていたというのも良かったです。

1巻からずっとれな子のことを好きでいた真唯の苦悩や思いが書かれていて更に真唯のことが好きになりました。(というかクインテット全員好き)

そんな2人の愛を感じていたからこそのれな子の告白はすごかったです。

これが多人数ヒロインの完成形ではないかと思いました。

これかられな子はさらに大変になるかと思いますが、変わるといった自分に嘘をつかないよう頑張ってほしいです。

終わりに

『わたなれ』4巻の紹介、感想でした。第一部、完。

今回の推しポイントは

  • 真剣に真唯と紫陽花のことを考えるれな子
  • 全力でコスプレをする香穂
  • れな子の答え

です。今巻は思い悩んで答えを出したれな子のことを推したくなる巻でした。

クインテット全員について問題を一応解決し、答えを出したれな子。濃い青春おくってますね。

一応全員が幸せになれる結末に導いたれな子ですが、その苦難はこれからも続いていきます。

その頑張っている姿が出てくるであろう次の5巻も楽しみです。

…というよりラストの紗月が行動のほうが気になります。れな子またMPが0になってそうです。

そんなれな子をこれからも応援していきます。

それではまた次の作品で。


あとがき

今巻はれな子の心情が暗めの場面が多めですが、イラストは明るい場面が多い気がします。

自己肯定感最強のれな子とか、そんな笑顔普段してないだろって思いますが、本当に可愛いので何も言い返せないのなんか悔しくなります。

ちなみにその時の妹の「どうした?」と言いたげの変なものを見るような目も好きです。

そんな中特に好きなイラストは、普通のイラストと違うかもしれませんが、現在の人間相関図を表したものです。ミニキャラ可愛い。

これどっちが書いたのかいまでも読んでも判断できてないです。フォーくん書いているのでれな子でしょうか。にしても絵が上手い。

こんな矢印の真ん中にいたられな子の負担大きそう。というかれな子が荒らしてませんかね?

紗月さんに対する矢印どっちが書いたにしてもまず「友達」なのが良かったです。(一応紗月さんも否定していなかったですし)

何度見返しても紗月とれな子の関係性が好きなので個人的には推して行きたいです。

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ABOUT ME
トビ
1996年12月4日 長崎県生まれ長崎県育ち。 現在長崎市在住の会社員。 小学生のときからライトノベルやマンガ、アニメが好きでした。 ライトノベル作家や漫画家の先生を少しでも応援したいと思いブログを始めました。 いろんな感想を語り合いたいと思っています。 ちなみにプロフィール写真は私が作ったケーキです。 お菓子は作るのも食べるのも好きです。 甘いものは正義。 よろしくお願いいたします。

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