はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、柊ゆたか先生の「新米姉妹のふたりごはん」1巻です。
読んでるだけで美味しそうです。
こういう話はちょくちょくありますが、急に兄弟や姉妹ができるってどういう気分何でしょうね。
私は兄と姉がいて末っ子でしたが、弟や妹が欲しいと思ったことはなかったですね。
このあたりは上とか下がいるかで意識が変わってくるものなんでしょうか。
その中でも今作は、料理を通じた姉妹の交流が描かれています。
美味しそうな料理が出てくる漫画は面白いと勝手に思っていますが、今作も面白いです。
嫌な人が出てこないとストレス無く読めるのもいいですね。
ただお腹が空いたときに読むと余計にお腹空いてきそうです。
料理の解説も載っているので、時間とお金に余裕があるときに挑戦したいです。
作品名 | 新米姉妹のふたりごはん 1 |
作者 | 柊ゆたか |
発行日 | 2015年12月19日 |
定価 | 627円(税込) |
発行 | 株式会社KADOKAWA(電撃コミックスNEXT) |
あらすじ
両親の再婚により、姉妹になった高校生のサチとあやり。
突然の出来事にうまくやっていけるか不安を感じていた。
そんなある日、サチの父親が送ってきた荷物に入っていた「あるもの」をきっかけに2人の距離が近づいていく。
食べることが大好きなサチと料理をすることが好きなあやり。
おいしい料理が2人を笑顔にする。
女子高生2人による、わがままクッキング、始まりの第1巻
感想
料理がつなぐ姉妹の笑顔
両親の再婚を気に姉妹になったサチとあやり。
しかし、急に姉妹になったばかりで、サチはどう関わっていいか分からず困ってしまいます。
作中でも出てきていますが、『親と違って好き同士じゃないから』というのは的を得いるなと感じました。
実際、急に家族が増えたと言ってもすぐに受け入れられる人の方が少ない気がします。
私の場合、全く違う環境で育ってきたんでしょうし、話が合うかどうかも分からず不安になると思います。
私は特にアニメやゲーム好きのオタク気質なのでなおのこと気を使うと思います。
この2人は改めて読み返すと、お互い歩み寄ろうとしているのが感じられて良かったです。
あやりの場合、自覚があるにしても表情が硬すぎる気もしますが…
遠目から見る分は凛々しくて美しいって思いますけど、至近距離だと確かに圧を感じそうです。
そんな2人は、父親が送ってきた生ハムがきっかけで少しずつ仲良くなっていきます。
というか姉妹2人暮らしのところに生ハムを送ってくるってどうなんでしょうか…
奥さんと一緒にいるなら、あやりの料理好きのことを聞いてのチョイスなんでしょうか。
そのチョイスがうまくハマったおかげで、2人の仲が一気に深まってのでナイスではあるんですけどね。
そこから仲良くなっていく2人は見てて面白かったですし微笑ましかったです。
やっぱり良かったのはサチが最後にあやりを呼び捨てにするところでした。
それまでは基本「さん」付けをしていたサチが、呼び捨てにしたところは姉妹に一歩近づいた感じがしてよかったです。
同い年なので、本来「さん」付けしなくていい立場ですが、「あやりさん」と呼んでいたのは本人の育ちの良さゆえだと思います。
食べるのが好きなサチと料理が好きなあやりが絶妙に噛み合っていて見ていて、本当に癒やされたので、この雰囲気で言ってほしいですね。
美味しそうな料理
さて、今作は「ふたりごはん」といっているだけあって料理がメインです。
料理の過程がしっかり描かれていることに加えて、最後に材料や分量が書いてあるので、しっかり「料理漫画』です。
料理の描写自体、細かくてみているだけでお腹が空いてきます。
合わせて、料理研究家の杉村啓さんの料理コラムを書いてあります。
こうした、その道の人が監修しているというのも個人的なポイントは高いです。
さて、今巻は5話掲載されているので、5品作っています。
個人的に一番惹かれたのは、5品目の『ラクレット』です。
漫画でもわかるチーズのとろけ具合が最高でした。
「スイス+チーズ」で思い浮かぶのはだいたい同じなんだと笑いましたが。
個人的にチーズが好きというのもありましたが、キャラの幸せそうな表情も印象に残りました。
パンにチーズをかけて食べたときがとても美味しそうでした。
この作品に出てくる料理は生ハムやラクレットチーズなど、すぐに手に入る材料では無いですし、手間もかかるものがあります。
人によっては「こんなの家で作れない」と思う人も出てくるかもしれません。
私自身もその一人です。
杉村啓先生が最後のコラムにて『特別なんだけれども、少し頑張れば手が出せる』と言っていてそのとおりだなと感じました。
作中のように、その場でパッと料理をするというのはできないかもしれませんが、特別な日などに実践してもいいかもしれません。
個人的にやるとしたら、生ハムは難しいからラクレットからかな…。
おわりに
ということで、「新米姉妹のふたりごはん」1巻の紹介・感想でした。
2人の掛け合いから料理まで、楽しめる要素が満載の作品でした。
個人的なオススメのポイントは
- 長ドスを取り出すあやり(1品目)
- サチを嫌っていると思われたことを否定するあやり(1品目)
- サチにあやまるあやり(4品目)
です。あやりのシーンが多すぎる。
1番目の場面は生ハムを切るときに包丁(ナイフ?)を取り出したあやりの場面です。
この場面だけみるとバトル漫画っぽいの不思議。
長ドスが完全に刀であやりの見た目と合わさって、女侍っぽさが出ていてかなりグッと来る場面でした。
実際に目の前にいたら「やられる」っと思いそうですが。
2番目は生ハムのバゲットを食べているときに、サチが呟いたことに対してあやりが否定したシーンです。
必死で否定したくなるくらい、サチと仲良くなりたかったんだなと感じました。
にしても詰め寄り方が不器用すぎではとは思いましたが…。
3番目は、あやりが悩んでいた数学の問題をサチがあっさり解いたときの場面です。
あやりはサチを少し頭悪い子と思っていたんだなと思います。
私もサチが勉強できるタイプだとわかってびっくりしました。
それまでが頭いい描写がなかったので…。
欲望に忠実な描写が多かったことと、あやりと仲良くなろうと空回りしていたからかなと思います。
こういう、ちゃんとしているところは「姉」だと感じました。(同い年ですが)
今巻はサチサイドで話が展開されていたので、あやりサイドの話も見てみたいなと思いました。
制服は来ているけど学校に行っている描写とか友だちといる描写がなかったですので、そのあたり気になります。
まあ、友達がいるのかはなんとなく不安ですが…。
料理も含めて今後が気になる物語でした。
あとがき
この巻通してサチどれだけ食べてたんでしょうね。
カバー下の漫画でもネタにされていましたが、ほぼ常に食べているように感じました。
さすがに食べてない場面よりは多くないですが、何かしら食べ物の近くにいるような気はします。
1品目の朝ごはんのときも、おにぎり→パン→おにぎりの順番に食べているように見えました。
2品目のときも家に帰るときすでにふ菓子を食べながら帰ってきてたり…。
ホントあの体のどこに言ってるんでしょうね…。
さて、個人的に好きなイラストですが、5品目の表紙絵です。
『調理器具を並べて人差し指を口に添えるあやり』です。
見た目とても美しいですが、並べている包丁類が完全に暗殺用の道具にしか見えないです。
作品が違ったら完全に今から行ってくる準備でしょ。
この漫画が料理漫画で良かった…。
あやりの表情とその場面のに勝手にシュールさを感じたので好きです。
それではまた次の作品で。
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