はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介するのは、竹嶋えく先生の「ささやくように恋を唄う」5巻です。志帆達のバンド『ローレライ』が表紙です。主人公2人のどっちもいないのは初ですね。
今回は志帆の話を中心に『SSGIRLS』『ローレライ』の関係がメインです。ツンデレのツン強めの志帆のことが好きになりました。
ひまりと依のイチャイチャは控えめでしたが、2人が恋人しているときの尊さは相変わらずでした。
両バンドの話が中心ですが、それぞれに関係を持つひまりが今後の鍵になりそうでした。
ひまりはひまりで依が好きなのは相変わらずですし、志帆のことも攻略しているし天然魔性属性ありませんか?悪意ゼロな分なおたちが悪い気がします。
両方に挟まれるひまりの運命やいかに…。
作品名 | ささやくように恋を唄う |
作者 | 竹嶋えく |
発売日 | 2021年9月17日 |
定価 | 748円(税込) |
発行 | 株式会社一迅社(百合姫コミックス) |
あらすじ
かつて親友だった志帆とアキ。
しかし、突然の志帆のSS脱退で彼女たちの関係は大きく変わってしまった。
学祭のオーディションで対峙するSSGIRLSと志帆率いるバンド・ローレライ。
圧倒的な演奏で観客を惹きつけた志帆は、アキの依への秘めた気持ちを知っていると告げてきて…
ひとめぼれから始まった恋物語、思い絡まる第5巻。
(『ささやくように恋を唄う』5巻あらすじより引用)
感想
アキと志帆の思い
『SSGIRLS』と『ローレライ』のバンド対決の中心となっているのはアキと志帆です。
かつて同じバンドであり、親友同士だった2人。しかし志帆が突然バンドを抜けたことによりその関係に溝ができてしまい、今に至っています。
アキは志帆がバンドを抜けた理由を知るため、文化祭ライブで勝負することになるというのが大きな今巻の大きなポイントです。
この2人の喧嘩の大きな原因は、お互いが本心を出していないことだと読んでみて感じました。
アキは4巻のラスト、志帆から依のことが好きなことを言われた時にとっさに「歌が好き」と誤魔化していました。
志帆はアキから抜けた理由を聞かれても『前から抜けたかった』と同じことを繰り返すのみで本当の理由を言うことを避けているように見えます。
というか言おうとしてやめている場面もありましたので、実際は別の理由は確実にありますね。
この辺のすれ違いが溝ができている理由になっていると思います。なんだかんだお互いのことをずっと意識していますし、心の底から嫌いになっていないと思います。
このあたりは隠し事をしていない依とひまりの対比になっているのでしょうか。それとも作品からのメッセージでしょうか。
よく言われていますが人間、言葉にしないと思いは伝わらないので、本当に理解してほしかったら本心から話さないと行けないんでしょうね。
まあ、アキと志帆の場合は、本心を話したら自分が傷つくことがわかっているから言葉にできない、したくないとも感じました。
今後この2人が本心を話すことが出来るかどうかが鍵になってくると思います。
志帆の過去
今巻では、志帆の過去についても触れられています。
志帆がプロを目指している理由、そのきっかけについてひまりに話しています。
それくらいアキにも素直に話すことは出来ないのか…出来ないんでしょうね。
子供の時から自分の好きな世界に入っていて、その中で一番になりたくてもなれないというのは本当につらくて苦しいことなんだろうなと志帆の過去を見て思いました。
『バイオリンは私の一番だったけどー』
『バイオリンの一番は あたしじゃないと』
『ささやくように恋を唄う 5巻』より引用
ここはスポーツでも芸術でも、何かしらに挑戦したことある人にとっては身に覚えがあることではないのでしょうか。
現実によくあるような話で、特別才能の持ってない私でも共感しました。
私怨と自分では言っていますが、バイオリンと全く違うギターを新しく初めてプロを目指そうとしている志帆の姿は本当に音楽が好きなんだとわかると同時にカッコいいと感じました。
私は才能や情熱を持っていないので、自分のしたいことに一生懸命で、目標のある人のことは素直に尊敬しますし、応援したくなります。この話で志帆のことが一気に好きになりましたね。
物語上ライバルと言う形にはなりますが、志帆のことはドンドン応援していきたいです。
2つのバンドをつなぐひまり
そんな形で対立している『SSGIRLS』と『ローレライ』ですが、ひまりはその間を取り持とうと奮闘します。
依のことは恋人なので当然好きで、『ローレライ』は部活の先輩の志帆と百々花がいてその2人のことも好きなので、なんとか仲良く出来ないか考えます。
ひまりのいいところは全方向にいい顔をしているわけではなく、本当に好きだから仲良くしてほしいという善意で動いているのがわかるので嫌味がなくて、応援したくなります。
その結果、天然で依や志帆を攻略しているのですが…魔性の子過ぎる。
その中で一番が依というのが伝わるのがいいですね。そこの順位ははっきりしているので依との関係については安心できます。
相変わらず依とのイチャイチャは見てて癒やされます。背の低いひまりが依の頭を撫でるシーンは萌えます。
でも志帆との距離感も好きなんですよね。ひまりは志帆の事を純粋に尊敬している感じがいいです。
なんだか志帆に対してすごく察しがいいというか、その裏まで読み取っているようにも感じます。依も本心をすぐ口に出さないことがあるのでそれで鍛えられたのでしょうか。
そんなひまりのことを志帆も気に入っているのを感じます。好意とは少し違う気もしますが、自分の事を見て、思いをしっかりと聞いてくれるひまりと一緒にいることを楽しいと持っているんじゃないかと思います。
そんなみんなを仲直りさせようと行動するひまり。本当にいい子。
その結果、バンド対決に巻き込まれる事になったひまり。(自分から入っていったというのもありますが)
ひまりが和解の鍵となるのかさらに溝を深めることになるのか…
どっちのバンドも好きなのでこれ以上酷くなることはないと思いたいです。
終わりに
というわけで「ささこい」5巻の感想でした。
2つのバンドがそれぞれの思い(とひまり)をかけて戦う展開にこれからも目が話せないですね。
26話のイラストが依と志帆がひまりを取り合っているようなイラストになっていてかなり好きなんですが、このイラストのようになってしまいました。
依とひまり、志帆とひまりのどっちの関係性も好きなのでいい感じにまとまってほしいです。
今回の個人的推しポイントとしては
- 志帆の過去と音楽に掛ける思い
- 志帆に迫るひまり
- みんなに仲良くしてもらうために頑張るひまり
です。バンド対決メインなのにひまりがメインみたいになっている…。
若干シリアス多めになってきましたが、それぞれの関係性に注目していきたいです。
それではまた次の作品で。
あとがき
5巻は素敵なイラストが多くて甲乙つけがたいのですが、カラー見開きの依と志帆が背中合わせでマイクを持っているイラストが特に好きですね。
今のところ、本編では絶対に叶いそうにない場面。学際ライブの終わりとかで実現してもらえませんかね。
そのためにはひまりに頑張ってもらわないといけないですね。
この作品の明るさの8割がひまりな気がするのでこれ以上はひまりの負担が大きくなりそうですが…
あと今回のイラストいたるところでひまりが挟まれている気がします。実際その通りなのですが。
今回もどのイラストも最高でしたのでそこからいろんなことを感じていきたいです。
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