はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、雨水汐先生の「女ともだちと結婚してみた」3巻です。表紙のペアルックから最高です。
今巻からの新キャラの『新井理央』(理央)がいい感じにかき乱していましたね。
理央自身はくるみとは別の方向性でのマイペースですが、嫌な子ではないので好感が持てました。純粋な感じがします。(していることにちょくちょく危なっかしさを感じますが)
特に今回印象に残ったのは、くるみの瑠璃子に対する思いが強くなっていることを感じたことです。
ヤキモチを焼いたり、ただの友達に戻ることを嫌と感じていたり、今の生活が幸せなことを感じました。
これまでは、
くるみ<<<<<<瑠璃子
ぐらいの勢いに感じたいましたが、
くるみ<瑠璃子
ぐらいには近づいてきたでしょうか。多分まだ瑠璃子の愛の重さには勝ててないと思います。というか瑠璃子の愛が重すぎる。
くるみの口から出た『大好き』は破壊力抜群でした。瑠璃子が押されるのも無理はない。
このふうふの幸せな生活をまだまだ応援していきたいですね。
作品名 | 女ともだちと結婚してみた |
作者 | 雨水汐 |
発売日 | 2023年2月16日 |
定価 | 814円(税込) |
発行 | 株式会社一迅社(コミック百合姫) |
あらすじ
恋愛をはさまず、女ともだちのまま結婚したくるみと瑠璃子。
絆を深めていく二人の前に現れたのは、瑠璃子の留学時代の友人理央だった。
普段見せない呼び捨てやタメ語で理央と話す瑠璃子を見て、
くるみはヤキモチとも言えるもやもやを抱えることに…
『女ともだちと結婚してみた。 3巻』あらすじより引用
感想
瑠璃子の元同居人の理央
今巻を語る上で外せないのは、今巻から登場した新キャラの理央でしょう。
瑠璃子が留学中に出会った子で1ヶ月一緒に暮らしていました。ちなみに一緒に住んでいた理由は金欠で死にそうだったから。どんな生活してきたんでしょうか。
そんな彼女は無職であり、色んな人の家を転々としながら暮らしています。自由人過ぎる。
どうやって日本まで帰ってきたんだこの人…
そんな彼女は色々あって瑠璃子とくるみの家に泊まることになります。(一応、家事をすることが条件になっていると思われます。)
そこで瑠璃子とくるみの様子をみて、『いいおうち』といっています。
というのも、理央の家庭環境はお金持ちですが、家族仲がうまく言っておらず、「いいおうち」といえる環境ではありませんでした。
ちょっと天然そうな雰囲気なのも、嫌な雰囲気に鈍感になるためでしょうか。そう考えるとなかなか重い…。
くるみと瑠璃子が仲がいいということをはっきりと伝えていたり、『るりこの運命の人はくるみさんだよ』とくるみに言っていたり、2人の仲を応援していて根はいい子ということを感じました。
だからといって2人の子供になりたいって言うのはどうかと思いますが。
数日程度過ごした後、くるみ行きつけのパン屋『すずきベーカリー』のアルバイト募集のチラシをみて応募し、住み込みで働くことになり、2人の家から出ていくことになります。
場所が場所なのでいつでも再登場しそうですね。
個人的には場を引っ掻き回すキャラというのは苦手意識が会ったのですが、理央は多少癖はありますが、意地悪をしたり、ライバルになったりというキャラではなかったので、マイナスの感情は出ませんでした。
ずっと笑っているような顔をしていたので、怪しかったのですが純粋ないい子でしたね。
これからもちょくちょく出てきてほしいです。
くるみにとっての今の生活
そんな理央が出てきたとき、くるみの心は穏やかではありませんでした。
理央に対しての瑠璃子は普段他の人に対する態度とは異なっていました。
基本敬語が主体で誰に対しても丁寧な物腰の瑠璃子ですが、理央に対してはタメ口だったり、雑な対応をしていたりと親しげです。(雑=親しげは若干違うかもしれませんが)
そんな様子を見ていたくるみの気持ちはもやもやしていました。端的に言ってヤキモチを焼いていました。
普段と違う親しげな瑠璃子の姿をみて、自分の知らない瑠璃子がたくさんいることを感じます。
このちょっと前にくるみの兄の嫁が来ており、その時から、瑠璃子との関係に悩んでいたくるみにとっては、家族でいることを改めて考えるきっかけになったんだと思います。
おそらく、理央に対する反応と家族での前の反応が似ていたということをなんとなく感じて、瑠璃子のことを知らないんじゃないかと思ったんだと感じました。
このときは「あのマイペースなくるみがヤキモチ焼いてる⁉」と驚きました。
これまでの生活を通して、瑠璃子の存在が大きくなったんだなと感じました。
このあたりの葛藤は何話か引きずるかなと思いましたが、思ったよりもあっさり解決したので良かったです。
理央には全く悪意がなかったことや、むしろそんな理央をみる瑠璃子の反応が面白かったことで、深く考えなくて良くなったんだと思います。あとはその直前のハグでメンタルが回復したのでしょうか。
ちなみに瑠璃子は理央とくるみが一緒に買物に言ったことに対して『ズルい』と言っていたり、くるみに対して『大好きですが‼』と言ったりといつも通りです。愛が重たい(n回目)
そしてラスト、今巻を通じて自分の心を整理して瑠璃子に伝えた『大好き』は最高でした。
究極の瑠璃子特攻です。録音できなかったこと後悔してそう。
いや瑠璃子の場合は頭の中で何度も再生できそうですね。(実際していますし)
少しずつ家族の形になっていくのを見ていくのは心が癒やされます。
この物語、今回の理央といい、兄の嫁といい、基本的に嫌な人というのがいないのがいいです。
あとギスギスなどの展開もあまりあとに引きずりませんし、基本ストレスフリーで読めます。
疲れた体に染み込むようなそんな優しい話なので何度も読み返したくなります。
おわりに
『女ともだちと結婚してみた。3巻』の紹介、感想でした。
ふうふ2人の関係がさらに深くなる今巻でした。
今まで前に出ていなかったくるみの瑠璃子への「好き」が出ていてよかったです。これからもドンドン出していってイチャイチャしてほしいですね。
そろそろキスぐらいまでは行きそうな雰囲気ですがどうでしょうね。瑠璃子は勢いで行きそうな気もします。
新しくでた理央も嫌なキャラじゃなくてよかったです。しかしまだただの天然な子なのか、策士なのか読めません。これからの活躍にも期待したいですね。
個人的な推しポイントは
- 理央の登場にヤキモチを焼くくるみ
- いつも通り愛が重い瑠璃子
- くるみの『大好き』の破壊力
です。今回のくるみはかなり可愛かったです。
これからの進展も楽しみにしていきたいです。
それではまた次の作品で。
あとがき
相変わらずどの場面も最高なんですが、特に今回好きなイラストはラストの24話後のイラストです。瑠璃子がくるみに言われた『大好き』を頭の中でリピートしています。とても可愛い。
瑠璃子は2巻のふれあいデーのときもそうでしたが、くるみからされて嬉しかったことは頭がフリーズしてそのことばかり考えているんですよね。
くるみからの出来事をしっかりと記憶に刻みつけているかのよう。これがくるみガチ勢の本気。
ちなみに今回のカバー下では理央が裁縫が得意なことがわかります。手先は器用なんですね。そう考えるとパン屋向いてそう。
社会人百合は気持ちの乱高下が少ない分心穏やかに読める気がします。(私が呼んだ作品のみかもしれませんが。)
特に心が疲れている時は読んで心を癒やされていきたいです。