
はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、萩埜まこと先生の「熱帯魚は雪に焦がれる」4巻です。
ちょっと小雪先輩可愛すぎませんかね。
小夏の言葉を意識し始めた小雪が、小夏のことで一喜一憂するの見ていて面白かったですし、可愛かったです。
というか、小夏なんだか文化祭で頑張ったからか、これまで以上に大人びているように感じました。
包容力が一気に上がったように感じました。
最初思っていたイメージと逆になったなと思いました。
個人的オススメポイント
- 小夏の言葉を意識し始めた小雪(第13話)
- 部室に行く途中で肩を押し合う2人(第14話)
- 小夏にハグをする小雪(第16話)
作品名 | 熱帯魚は雪に焦がれる 4 |
作者 | 萩埜まこと |
発行日 | 2019年1月25日 |
定価 | 638円(税込) |
発行 | 株式会社KADOKAWA(電撃コミックスNEXT) |
あらすじ
ついに始まった文化祭。
しかし、当日小雪は熱を出してしまう。
1人であることに不安を覚える小夏だが、「小雪の役に立ちたい」という思いから、ハマチショーを頑張ることを改めて決意する。
一方熱を出した小雪は心配で学校に行こうとするが止められる。
映像で小夏の頑張りを見て、「小夏は一人で大丈夫」なことを感じて寂しさを感じる。
そんな中、小雪のもとに小夏がお見舞いに来る。
そのことに嬉しさを感じていたが、小夏のある言葉に、以前言われたことの意味を考え始め…
水族館部の少女たちの物語、第4巻。
感想(ネタバレあり)
小夏の言葉を意識し始めた小雪
この物語の中心と言ってもいい、1巻にて小夏が小雪に対して言った言葉について小雪が意識し始める場面です。
いっそ蛙になれたらいいのに
「熱帯魚は雪に焦がれる 4」より引用
小夏が小雪のお見舞いに来て、そのことに恥ずかしさを覚えた小雪布団の中に隠れたときに小夏が『サンショウウオみたい』といったことで1巻の言葉を思い出します。
この元となっている『山椒魚』(飯伏鱒二著)のサンショウウオは頭が大きくなったことにより、岩屋から出られなくなっています。
そんな自分の境遇を神に恨みつつ、外の生物に対して悪態をついています。
流石に悪態をついてるところとかは小雪に抱いては無いでしょうが、「一人きりで岩屋(=水族館部)にいる」というところにサンショウウオと重ねたんだと思います。
それに対して言った小夏のセリフ。
単純に考えれば、「一緒にいたい」みたいな意味だと思うのですが、1巻時点ではそこまで強い感情を持っていなかった気もするので、どうなんだろうと思います。
このあたりは小雪も第14槽で同じように考えているので、まだ核心には届いていないような感じです。
ただ、これをいわれた後、ずっと小夏のことを意識し続けているような小雪がとてもかわいかったです。
部室に行く途中で肩を押し合う2人
さて、次の場面は、部室に行く途中で偶然あって肩を押し合いながら部室に行く2人です。
尊すぎる…。
小雪は直前まで小夏から言われたことを考えていた時、小夏は小雪が修学旅行で5日間会えないと考えていた時に偶然会っています。
お互いのこと考えているときにあって、お互いが思っていたことをぶつけるように肩を押し合っているの、見ていてほっこりしました。
またこの場面、1ページ使われていて、お互い一言も話さず小夏が押して、お返しかのように小雪が押し返しています。
この「一言も発さず行動している」というところにすごく萌えました。
お互い考えていたことを相手にバレたくないという気持ちと、考えているときにあえて嬉しいの2つの気持ちがあったのかと思いました。
小夏にハグをする小雪
最後は、小夏と小雪がハグをする場面です。
今巻のラストになります。
この場面だけでもすでに好きです。(語彙力なし)
合わせてこの場面、小夏が『おいで』といって小雪ををむかい入れるように言っています。
年下の小夏が小雪を甘やかすようなことをしている…それだけで心が満たされる思いです。
この場面、ただ尊いだけではなく、小雪の心情が揺れ動く場面になっています。
小夏に甘えてしまっている自分に対して、『だめになってしまった』と思っています。
小雪は小夏よりも先に卒業することに対して、小夏に言われたことをと合わせるように次のように思っています。
私はーいっそ山椒魚になれたらいいのにー
『熱帯魚は雪に焦がれる 4」より引用
今がとてもいいと思っているから、今の環境から出ていくことを拒んでいることを表していると思います。
小夏は、小雪と離れることは嫌と思うかもしれませんが、離れたら『仕方ない』とかと思いそうなので、ここまで深く思っていないと思います。
そう考えると、やっぱり気持ちの大きさは小雪→小夏の方が大きいなと改めて実感した場面でもあります。
流石に卒業しないという選択肢はないと思いますので、これからどう気持ちの整理をしていくか、進路をどうしていくかが小雪側のメインになっていくのかと思いました。
ここまで大きくなった感情がこれからどうなっていくのか、先が楽しみです。
おわりに
ということで、「熱帯魚は雪に焦がれる」4巻の感想でした。
3巻時点で、気持ちのすれ違いをしていると表現していましたが、どちらかというと気持ちの大きさが違うから起こるズレなのかなと思いました。
なんとなく小夏のほうが大人びていますし、他の人より特別に感じているけどフラットに対応している気がします。
逆に小雪はそういう特別な相手というのがいなかったので、小夏の存在が他の人以上に大きくなっていると思います。
このズレがこれからの物語でどうなっていくのか、楽しみにしていきたいです。
あとがき
楓の存在感がすごく大きくなってきてますね。
前から要所要所で活躍してきていますが、だんだんと小雪との絡みも増えてきて、しっかりメインキャラになってきましたね。
毎度いい仕事をしているので、これからの活躍が楽しみです。
さて、今巻のイラストですが、カラーページより、ベンチに座って笑い合っている2人です。
ほんとに心から楽しいと思っているようなイラストで見ているこっちも癒やされます。
ベンチも魚柄に穴が空いているのも水族館部感があっていいです。
こういうベンチどこかに実際にありそうですよね。
なんかこの前後で小雪が小夏を意識しまくっているのもなんとなく想像してしまう…
イラストだけではなくそこから色々と考える事ができるのもいいですね。
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