はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、萩埜まこと先生の「熱帯魚は雪に焦がれる」2巻感想です。
すれ違いながらも少しずつ距離が近づいていくじれったさが、もどかしくも応援したくなる話です。
これだけ聞くと純粋にラブコメにも見えてきますね。
それに似た雰囲気もあるような感じがします。
前回から言っているような気もしますが、先輩で学校では「高嶺の花」のイメージを持っている小雪が小夏の前では普通の女の子になるというのがとても可愛いです。
恋愛感情とかそういうのはあまりないですが、小夏が小雪を意識している場面も多くあってよかったです。
劇的に物語が動くということは無いですが、心動かされる話になっていると思います。
疲れた心に染みる感じがとてもいいです。
作品名 | 熱帯魚は雪に焦がれる 2 |
作者 | 萩埜まこと |
発売日 | 2018年4月28日 |
定価 | 638円 |
発行 | 株式会社KADOKAWA(電撃コミックスNEXT) |
あらすじ
縁あって七浜高校水族館部に入ることになった。小夏。
独りでいることの寂しさを感じている小夏は、同じような寂しさを抱える小雪と知り合い、交流を深めていく。
水族館の一般公開が無事におわり、より仲が深まっていた。
しかし、仲良くなりたいと思う2人だが、すれ違いがおこりなかなか進まない。
それでも少しずつ、一歩ずつその距離を縮めていく。
真面目系不器用先輩と強がり系不器用後輩の似た者同士が紡ぐガールズシップ・ストーリー。
一歩先に進む第2巻。
感想
小夏を意識する小雪
1巻にて勢い余って小夏を抱きしめてしまった小雪。
その場はすぐに我に返りますが、恥ずかしさからその場を逃げ出してしまいます。
ちなみにこのとき、小夏はキョトンとしています。
このあたり、お互いに気にはなっていても矢印の大きさに差が感じられます。
基本しっかりしている小雪が、小夏が関わることになると若干ポンコツになるの面白くて可愛いです。
ただ、これ以降はなかなか一歩踏み出せなくなります。
連絡先一つとっても、聞けずにモヤモヤしてしまいます。
その後の夏祭りも「一緒に行きたい」と思っていますが、それも言えずいました。
行動が恋する乙女のように感じますが、それと同じくらい、それまでの自分と違うことに戸惑いもあると思います。
それまで、優等生で高嶺の花のように見られていて、そのように行動するように心がけてきた結果が今の小雪の行動だと思います。
それが小夏と出会って、今まで感じたことのない気持ちを持て余しているような感じだと思います。
その戸惑いが大きくて、今巻では自分から距離を詰めていくことができていませんでした。
その分、小夏から距離を詰めてきてもらったときの反応が可愛かったです。
今後、小雪から距離を詰めるような行動が増えるといいなと思います。
小夏の小雪に対する思い
小雪に惹かれていると思われる小夏ですが、小雪ほどの反応はしていません。
小雪の力になりたい、という思いのほうが大きいからか、意識はしていますが割りとマイペースに行動している感じがします。
小雪との約束に普通に寝坊してましたしね。
ただ、小雪に近づきたいと思っているのも本当で、連絡先の交換や夏祭りの誘いは小夏からしています。
このあたりの思いの大きさの差が、すれ違っている要因になっているのかとも思います。
後、小夏自身、「一人で大丈夫」と思い込む節があることから、他人に近づきすぎないように気をつけているようにも感じます。
その意識が小雪によって少しずつ変わっていったことが、最後の小雪への質問に繋がったと思います。
これから、小雪に対する思いが変化していくか。
ここも気になるところです。
…にしても小雪に対してのクリティカルの出し方が完璧すぎる気がしますけどね。
狙っているようにも感じました。(小雪がチョロいとも言えなく無いですが…)
おわりに
ということで、「熱帯魚は雪に焦がれる」2巻の紹介・感想でした。
少しずつ近づいていく空気感が好きです。
後、周りの人達もいい人でフォローの入り方が好きです。
特に楓。家凸の行動力はなかなか出せないですよ…。
さて、個人的にオススメの場面ですが、
- 連絡先を交換する小夏と小雪(第6槽)
- 小夏の送った画像にショックをうける小雪(第7槽)
- 夏祭りの返事をする小雪(第7槽)
です。小雪好きすぎないか…。
連絡先交換する場面は、若干ウトウトしていた小夏が小雪の携帯を見て思い出したかのようにいうところです。
小雪が悩んでいたことに対して、サラッと自分から提案する小夏。策士か。
このときの寝起きっぽい顔がトロンとしていて可愛かったです。
多分、家族か小雪ぐらいしか見せないんだろうなと思うぐらい油断した顔でした。
このときの小雪の反応も念願だったことも含めて、めっちゃ嬉しそうに反応していて面白かったです。
ちなみにこのとき、小雪は小夏の寝顔を盗撮しています。(語弊を招く言い方)
その積極性があるなら連絡先交換ぐらいは楽だと思うのは私だけでしょうか…。
2番目は小夏が楓とパフェを食べに行った写真に対して、小雪がショックを受けている場面です。
完全に写真の内容が匂わせ写真です。
そんなこと1ミリも小夏は思っていないと思いますけどね。
色々なタイミングが重なった結果、小雪に大ダメージを与える場面になっていました。
構図とタイミングの完璧さが個人的にツボにはまった場面です。
最後は小夏への夏祭りの返事をする場面です。
顔を合わせられないくらい恥ずかしがっているなか、教えてもらったSMSから返事するのがめっちゃ可愛かったです。
小夏からしたら、直接返事をもらいたかったと思いますけどね。
それまでのすれ違いの過程からだったので、なおのことおもしろかったです。
なんだか小雪反応集になったような気もします。
次はついに小夏から小雪に距離を詰めていくところから話が始まります。
予告を見るとまた拗れそうで不安になりますが…
この作品的に少しずつ近づいていく話になっていると思うので、気長に2人の距離が近づくのを見ていきたいと思います。
あとがき
今頃になって数年前の作品にハマるのはいいことなのかどうなのか。
最近、財布の紐がゆるゆるです。
好きなことに我慢ができなくなっています。
もう少し自制できるように頑張ります。
今巻の好きなイラストですが、見開きのカラー口絵です。
小雪の袖を掴んでいる小夏です。
表紙も同じような構図にはなっていますが、それぞれの表情が異なっています。
表紙は小夏は不安そうな顔をしていて、小雪は安心させるような顔をしています。
一方、口絵は小夏は笑顔です。むしろ若干からかっているような表情です。
対して小雪は驚いているというか、掴まれている袖を意識しているような感じです。
本編の心情を考えると、口絵のような気持ちになっていることが多いような気がします。
そしてなんとなくこの後小雪は顔を赤くするんだろうなと勝手に思います。
そんな感じで色々とこの後を想像できるので、この口絵にしました。
また、カバー裏では、作者のコメントや作品の設定などに触れています。
この内容も面白かったので、ぜひ読んでもらいたいです。
これって電子書籍でもついているんですかね…。
それではまた次の作品で。
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