はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、ゆあま先生の「君と綴るうたかた」1巻です。
しんどい系百合として知られています。しんどい系とは…
小説を書いていた『星川雫』(雫)とそのクラスメイトの『朝香夏織』(夏織)にひょんなことから、小説を読まれたことから始まります。
夏織の勢いに押されっぱなしの雫を見るのは少し面白かったです。
というか夏織の勢いが強すぎる。私も同じことされたら雫同様反応にこまると思います。
断る理由を片っ端から潰していくの、詰将棋のような詰め方で逆に恐怖を覚えてきます。
どうして朝香がここまでするのか、最後の雫の告白とも関わってくるのかと思います。
夏休み限定「恋人ごっこ」をすることになった2人がどのような関係を気づいていくのか。
先が楽しみになる1巻でした。
作品名 | 君と綴るうたかた 1 |
作者 | ゆあま |
発行日 | 2021年2月1日 |
定価 | 748円(税込) |
発行 | 株式会社一迅社(百合姫コミックス) |
あらすじ
自作の小説を書いていた雫は、ついに小説を完成させ、決めていたことをしようとしてた。
その小説を同じクラスの夏織に見られてしまう。
雫の小説に感動した夏織は、新しい小説を書いてほしいと頼むが、雫は書く題材がないと断る。
すると夏織は「恋人になって」といい、自分たちを題材とした恋愛小説を書いて欲しいという。
それは傷を抱える少女たちの一夏の恋人ごっこ…
感想
人と関わりたくない雫
主人公の雫は過去に色々とあったことから、自分のことが嫌いです。
そのため、「自分は他人と関わるべきではない」と考えています。
なんとなくですが、そう考える雫の気持ちもわかります。
人間関係で嫌なことがあった人ってそういう気持ちになるんじゃないかと思います。
私自身、過去に色々とあったことから、一時期人と関わることがすごく苦痛でした。
多分、それは今も治って無くて、人と距離をおきたいですし軽い人間不信担っていると思います。
これはあくまで個人的なことなのですが、雫も同じような感じなのかと思っています。
ですので、雫の気持ちに共感できるところが多かったです。
人と関わらないようにしたり、自虐をしたり、そういうのは私も抱えていたことがあるので、すごく気持ちがわかりました。
その気持ちを、「小説を書く」というところに当てることができたというのがすごいなと感じました。
その小説自体、どうしたいのか、書いた理由などは今巻では語られなかったです。
それでも、そうした創作活動に当てることができるというのは気持ちがないとできないことなので純粋にすごいと思いました。
元々、そういうことをしていたのか、そうまでして書きたい理由があったのか…。
個人的には作中の描写(小説を書くのは最初で最後と言っていた)から後者かなとは思いました。
それで選んだのが小説というのがすごすぎる…読んでみたい。
そんな人と関わりたくなかった雫が、夏織とであってどのように変わっていくのか、楽しみです。
雫にグイグイ来る夏織
もう一人の主人公(ヒロイン?)の夏織は、雫の小説を読んで感動して以降、雫に自分たちを題材とした小説を書いて欲しいといいます。
そのために雫に「恋人になろう」といいます。行動力がすごい。
雫の言う通り、小説の題材としてはいいかもしれませんが「自分を題材とした小説」って読まれたら恥ずかしいものだと思います。
ただそれを言うというのは夏織なりの理由があるということだと思います。
それだけ、雫の小説に感動して、自分が出たいと思ったのか、他に理由があるのか。
夏川さんであることが重要なんだよ?
『君と綴るうたかた 1』より引用
といっていることから雫の小説に出たいということなんでしょうが、詳細は不明です。
特に今巻についてはおまけ以外、夏織視点の心情がほぼ出てきていないので、どう思っているのかわからないキャラとなっています。
なので、読んでいる側としても雫と同じような気持ちになるんじゃないかと思います。
一部察しのいい人とか、百合作品が好きな人ととかは、なんとなく察することができそうですが。
そして、夏織の距離の詰め方早すぎてすごかったです。
初手家に行くのは行動力ありすぎなんですよ…
今巻で一気に距離を詰めた夏織が次以降雫とどう関係を結んでいくのか楽しみです。
おわりに
ということで、「きみつづ」1巻の紹介・感想でした。
私の個人的に好きなポイントは
- 雫の小説を褒める夏織(第1節)
- 図書館で注意する夏織(第3節)
- 夏織にもらった服を来てくる雫(第5節)
夏織が小説のこと褒めているのは創作した人にとっては絶対嬉しかっただろうなと思いました。
その後の雫の無く場面も含めて好きです。
図書館で注意する夏織の顔の感じがかなり好きです。
それに驚いた雫の反応もかいくて好きな場面です。
そしてもらってきた服をちゃんと着る雫。
元々背が高くてスラッとしているのです、ごく似合っていて可愛いです。
ここまで夏織が雫のことを気にかける理由というのが、小説だけなのかとも思っていたら、特大の爆弾が落とされました。
この告白がどうつながるのか、2巻も楽しみです。
あとがき
百合作品を読んでいると、どっちも主人公とよんでいいのか、ヒロインとよんでいいのか、地味に悩みます。
おそらくどっちも主人公何でしょうけどヒロインでも間違いじゃないので…
今回、特に好きなイラストは第2節の表紙絵です。
水の中で雫に顔を近づける夏織です。表紙のイラストと同じような構図ですね。
背の低い夏織が雫よりも顔が上というのが良いですね。
雫はすごく警戒しているような表情で夏織は笑顔なのが作中の感情をすごく表しているように感じました。
他のイラストは話と繋がっているような感じなのに、ここだけ現実と異なっているというのも好きなポイントです。
全体的にイラストがきれいなので、これからも楽しみです。
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