
はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、一ノ瀬けい先生の「花唄メモワール」2巻です。
表紙はすっかり馴染んだアイリスが入っていますね。
再び大正の時代に跳んだ梅。
未来を変えるためにできることはないか考えながら毎日を奔走していっています。
今回もその人たらしっぷりは健在でした。
巻き込まれ型の主人公ではなく自分から首を突っ込むタイプの主人公なので、話が色々展開して面白いです。
そして現代とも少しずつ繋がっていってます。
これから先の展開が更に楽しみです。
…やっぱりこの作品料理作品では?
作品名 | 花唄メモワール 2 |
作者 | 一ノ瀬けい |
発売日 | 2023年9月12日 |
定価 | 759円(税込) |
発行 | 株式会社芳文社(まんがタイムきららフォワード) |
あらすじ
大正の時代にタイムスリップして、一度は現代に戻った梅。
現代で大正の花瀧屋で藤野に起こることを知り、再び戻った梅は、未来を変えようと試みる。
大正の時代は年末年始。十日市への買い出しなど慌ただしく過ごしていた。
そんな中、「あること」が気になった梅は藤野に問いかける。
帰ってきた答えは…。
大正の時代で梅は花瀧屋の人たちを巻き込み、心を繋いでいく。
梅に関係する人も登場する青春冒険譚、第2巻。
感想
人たらしな梅
藤野のため、大正に戻った梅。
戻った先で改めて花瀧屋で働いています。
藤野の身に起こることまで半年の猶予があることを知り、花瀧屋で働きながら、藤野のことを知ることにします。
そんな中、何も起きない訳はなく、色々とトラブルや事件が起こります。
一番はひいばあちゃんこと『イネ』さんの登場ですね。
当然大正時代なので、まだまだ子どもです。
自分のひいばあちゃんの子どものときに会うって、どんな気持ちなんでしょうね。
梅もなんだか困惑していましたね。
そしてやっぱりひいばあちゃんことイネさんは、梅のタイムスリップのこと知っていましたね。
梅は「話していないから」と気づいていませんでしたが。
名前を絶対に「梅」にするや、梅への言葉などが繋がりましたね。
まさかアイスまで関係してくるとは…。
先に出た小ネタを拾ってくるのは面白いですね。
そんなこんなで子供時代のイネにすっかり懐かれた梅。
1巻から懐かれたアイリスと合わせて年下にモテモテです。
さらに前回からちょろっと出ていた『桐喜』メインの話もあり、花瀧屋のみんなに好かれていく梅。
立派な人たらしですね。
藤野の未来にも関係しているのでは?
梅はおせっかいと言われながら、その人のために自分のできることを全力でやっているので、人に好かれるというのがよくわかります。
ここまで仲良くなると、逆に自分の時代に戻るのが辛くなるんじゃないかと思います。
こういうのがタイムスリップもので悲しくなることですね。
特に一番怖いの藤野関連です。
今の生活に不満を持っていない藤野が「あのこと」に至った経緯を考えると、やっぱり梅関連じゃないかと思います。
今巻でも藤野の好感度を上げまくっている梅。(本人は無自覚ですが)
第五唄の藤野の言葉のことを考えると、一度好きになった人への思いはかなり「重い」方じゃないかと思います。
そこから今巻のラストまでの好感度の上げ方を考えると、もうだいぶ梅のことを好きになっていると思います。
そこから別れるということを考えると、後が怖いです。
円満に別れられるならともかく、おそらく「二度と会えない」たぐいのものになると思うので、それに耐えられるかということになります。
梅が考えるよりもその問題は重い気がします。
それだけ考えるとちょっとした悪循環っぽいですね。
仲良くなりすぎると別れが辛くなるし、距離を置こうとしてもそしたら梅は理由がわからないし。
この先2人の関係がどうなっていくのか、先が楽しみです。
作品を彩る料理
この作品のもう一つの魅力は料理です。
今巻も梅が色々な料理を作ってみんなの心を癒やしています。
これも一種の異世界(タイムスリップだから未来?)無双でしょうか。
その作り方、その時代にあった作り方をしていて面白いです。
イネのために作った(実際には一緒に作っていますが)アイスは冷凍庫がない代わりに、雪を使って作っています。
自らひいばあちゃんの大好物になるものを作る梅(無自覚)…。
しかもこの時代、ミキサーとかもないからかき混ぜるのとかすごく大変そうです。
それを楽しみながら作っているのが梅のいいところなんでしょうけど。
そして、アイリスと一緒に作ったホワイトシチュー。
鮭を使ったシチューなんてかなり美味しそうです。
花瀧屋の人たちも梅の料理を楽しみにしています。
椿さんはともかく女将もそっち側に行くとは思いませんでしたね…。
それだけ、梅の料理が美味しいということなんでしょうね。
いつの間にか名物になり始めている梅の洋食料理。
いずれレシピを残す展開とかも出てきそうですね。
次もどんな料理が出てくるか楽しみです。
裏表紙のカバー下にも今回のシチューのレシピがついているので、作ってみてもいいかもしれません。
…ローリエって大正の時代あったのか?
おわりに
ということで「花唄メモワール2巻」の紹介、感想でした。
話のテンポがいいのでサクサク読めて楽しく読めます。
そしてみんなの表情がとてもいいです。
個人的好きな場面
- 髪留めが戻ってきてウキウキな梅(第六唄)
- 梅の料理野次馬化した花瀧屋面々(第六唄)
- すっかり馴染んだアイリスとイネ(第七唄)
1番目は、1巻にてなくしていたと思っていた髪留めが戻ってきてつけたときです。
なくしていたと思っていた髪留めは女将が預かっていました。
早速つけてウキウキな梅の表情が可愛くて面白かったです。
アホ毛もハートマークになっていました。
というかこれ、話を読んでいると思ったよりキーアイテムになりそうですね。
巻数が書いてあるマークも梅ですけどこれですし。
ちょっと気になります。
2番目はホワイトシチューを作ろうとしたとき、何を作るか興味津々な椿さんと女将です。
次は一体どんなものを作るんだろうと楽しみにしている反面、「なんでこんな料理を知っているのか」と疑問を持っている場面でもあります。
まあ、普通は知らない料理ばっかり作っていると気になりますよね。
このときの女将を煽っているような表情の椿さんが面白いです。
この2人の関係も気になりますね。
最後は、梅と一緒にいることが多くなったアイリスとイネです。
アイリスの親との一見以降、さらに梅と距離が近くなったように感じるアイリスとどっちにも懐いたイネ。
まるで姉妹かのように一緒にいます。
この2人が一緒にいるときは表情も簡素化しているときが多くて、もはやゆるキャラ感を感じます。
この2人の世話をしているところを見ると、梅やっぱり姉属性だなと再認識します。
そんな2人(+相手する梅)の様子が可愛かったです。
ある程度時間的に余裕があることがわかった今巻。
どんなふうに話を進めていくんでしょうかね。
なんか、予告を見ると藤野が感情を重くしてきそうな気配がして、個人的な期待値が高まっています。
3巻はどんなふうに展開していくのか、楽しみです。
あとがき
「冒険譚」と帯にもついていますが、その横で料理の材料決めたり、アイス混ぜたりしている梅。
どちらかというと今のところ料理漫画の印象が強いです。
タイムスリップしているから「冒険」であることは間違いないと思いますが…。
これからそっちの要素が増えることも期待したいです。
さて、今巻の特に好きなイラストですが、第八唄からです。
雪だるまを作っているアイリスとイネを見ている梅です。
すっかり馴染んで仲良くなったな~と改めて感じる表紙ですね。
それを見ている梅は完全に保護者目線になっています。
というか、このときアイスを作っているんですが、この時期にアイスって冷静に考えて寒くないですかね…。
暖房も殆ど無いでしょうし。
まあ、寒い中食べるアイスっていうのもそれはそれでいいものかもしれませんね。
私も次の冬に試してみようかな…。
それではまた次の作品で。
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