はじめに
こんにちは、トビです。
今回紹介する作品は、雨水汐先生の「欠けた月とドーナッツ」2巻です。表紙は手を重ねるあさひとひな子です。表紙で段々近づいて行っているのがわかっていいですね。
前回のラストから、週に数回一緒に御飯を食べるようになっています。いつの間にそんな仲良くなってたのかと思いました。
ちなみに最初食べているのはすばるの好きなお好み焼き。ドーナッツは本編中出てきません。2巻に来て早速出番がなくなった。
ひな子のお互いの距離が近づくに連れて距離感に悩んでいく姿は、個人的には社会人ならではのように感じました。
そして、そんなあさひとひな子の前に現れたのはあさひの高校の同級生で友人の『横山風香』(風香)。
風香の登場で2人の関係性にどのような変化が起こっていくのか、楽しみです。
この作品がおすすめの人
- 人間関係に悩んでいる人
- 自分のことを好きになれない、好きになりたい人
- 少しづつ近づいていく関係が好きな人
作品名 | 欠けた月とドーナッツ |
作者 | 雨水汐 |
発売日 | 2020年111月18日 |
定価 | 937円(税込) |
発行 | 株式会社一迅社(百合姫コミックス) |
あらすじ
自分のことを「欠陥人間」といい、自分のことを好きになれない宇野ひな子。
そんな彼女は苦手としていた職場の先輩、佐藤あさひと仲良くなっていき、自分のことを少しづつ肯定できるようになっていき、そんなふうに思わせてくれたあさひに惹かれていきます。
あさひの家でご飯を食べるようにようになっていき、もっと仲良くなりたいと思うようになったひな子。
しかし、あさひとの距離が近づいていく中で、彼女へと抱く感情が以前自分が向けられて「気持ち悪い」と思っていた「恋」に似ていることに気づきます。
それからまたあさひとの距離に悩んでいくひな子。
そして、すばるのことを第一と考えていたあさひも、ひな子のことをこれまで以上に意識し始めます。
2人の関係性はゆっくりながらも少しづつ進んでいく…そんな2巻となっています。
感想
あさひとの距離感に悩むひな子
1巻のラストから数週間が過ぎ、あさひと週に2,3回一緒に夜ご飯を食べるくらいに親しくなったひな子。
そしてこのタイミングでの名前呼び。名前呼びをさせようとしたすばるナイスです。
お互い初めて名前呼びされたときの表情がそれぞれいい反応をしていて好きです。
ひな子の嬉しいような、恥ずかしいような感じの赤面も可愛いですし、あまり呼ばれない呼ばれ方をしてちょっと嬉しがっているあさひの表情も面白いです。
お互い名前を呼び合ってお好み焼きを焦がしたのは流石に笑いましたが。
ひな子はすばるから言われたこともあり、もっとあさひのことを知りたい、近づきたいと思います。
しかし、そんな気持ちが溢れたときのあさひに対する感情が、それまで自分が「気持ち悪い」と思っていたものだと感じます。
このあたりから少しづつあさひに対する独占欲が出てきますが、一方でこれ以上近づいたらそれまでの自分と同じように離れていくのではないかと距離感に悩み始めます。
そんな自分の気持ちを佐藤に話しますが、それを受け止めてくれたことにより、「これが恋ならいいのに」と思います。
意識している相手に対して、「見てほしい」「一緒にいたい」と思うことは恋といっても問題ないと思いますが、ひな子は今までのことがあることから、それを恋だとはっきり言えなくなっているように感じます。
それまでそういった感情を「気持ち悪い」と感じてきたからというのも大きいのかなと思います。
あさひに対する思いが「恋」とはっきり出来たらひな子の抱えているものもスッキリできると思います。早く自覚してほしいですね。
ひな子のことが気になるあさひ
1巻でもひな子のことを意識していたあさひですが、今巻ではさらに積極的になっているように感じます。
それまでは「心配」のほうが勝っているような感じでしたが、今巻では「ひな子本人のこと」について気になっていると感じる場面が多く感じました。
意識が変わったと感じたのはやはり6話の名前呼びからでしょうか。
その後会社では名字で呼ぶことに決めた時、ひな子から『佐藤さん』と呼ばれたあとのセリフが印象的です。
『ここは 会社ではないのですが…』
『欠けた月とドーナッツ 2』より引用
多分本人としては何事もなく言っているように振る舞っていると思いますが、顔が思いっきり赤くなっていて、ひな子ではないですが思わず「可愛い」と言いたくなる行動でした。
それ以降も、ひな子が会社を休んだ時に心配になったり、お見舞いに行ったりと何かとひな子のことを気にかけています。
また、それまで以上にひな子に関連して、照れていたり、嬉しそうにしている表情も多かったです。
それまではすばるのことが中心で、すばるの幸せのことを考えていましたが、自覚のある無しに関わらずひな子という自分に関わる第三者のことを意識し始めたあさひ。
まだ「恋」と呼ぶには早いような気がしますが、普通の友人以上にはなってきているようにも感じます。
1巻では他人と自分を分けていて、人のことを気にしていないように感じたあさひですが、ひな子に対しては、ひな子のことを気にしていたり、自分に話してほしいと思っているように感じます。
今後これが「恋」となるのか、ひな子に対する気持ちの行方を見ていきたいです。
すばるが色々とアシストしていますので、姉のため、これからも押して行ってくれると思いますので、それに期待したいです。
おわりに
ということで、「欠けた月とドーナッツ」2巻の紹介・感想でした。
今巻ではすばるが出てくるたびにいいアシストをしていたのでひな子とあさひの距離が近づくスピードが早くなっていたような気がします。
これからも活躍に期待ですね。
個人的に好きな場面は、
- 急にあさひに名前で呼ばれるひな子(6話より)
- 名前で呼ばれたいあさひ(6話より)
- ネイルを進められるあさひ(8話より)
です。てれ顔多めです。お互いのてれ顔を引き出せるのがお互いというのが尊いです。
あさひに抱く感情が「恋」かどうかわからないひな子。
「普通」と違うひな子があさひに対する思いを「恋」という事ができるのか。
そしてあさひがひな子に対して抱える思いは「恋」とは違うものなのか。これからも楽しみです。
あとがき
今巻の中で、「爪がキレイだと仕事がはかどる」と言っていますが、どこまで本当なんでしょうか。女性だけなのか、男性でも効果があるのか。
服でも勝負服とかあるのでそれと同じような感覚なんでしょうか。
ただ服でもなんでも、目につくところに自分のテンションが上がるものがあると仕事がはかどるような気がします。
最近仕事のテンションが上がらないので、なんでもいいから目につく物に好きなものをおいてみようかと思います。まずはペンとからでしょうかね。
さて、今巻の好きなイラストですが、8話の表紙イラストです。
寝巻き(普通の私服?)姿でネイルをした爪をみるひな子です。
そもそもの格好と横になっている姿もいいのですが、特にその表情がいいです。
おそらくあさひにしたネイルと同じものをしているように思います。
それを見てその時のあさひ思い出している…と勝手に解釈しています。間違えていたらすみません。
ただ、ひな子の表情をみるとあさひのことを考えていることは間違いないかなって思っています。
これからもあさひにネイルをしていってほしいですね。
それではまた次の作品で。
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